2019年5月11日 (土)

米の対中関税引き上げの行方      ~ゆうてもええかな~

 日本は10連休で、平成から令和へ代替わりを迎えた。その間、日本を取り巻く国々、米中韓朝で様々な動きがあった。全部取り上げるのは大変だから、米中貿易摩擦関係に絞る。北朝鮮のミサイル発射は、様子見の感があり、次の北朝鮮の行動次第。日韓関係はこじれてしまって、6月のG20で首脳会談ができるところまで修復できるかどうか。
 米は10日、2千億ドル分の中国製品に対する制裁関税を現在の10%から25%に引き上げた。米中高官級協議が9日10日に行われており、その協議の結果を待たず発動した。また、現在対象外の3千億ドル分についても、追加関税実施の検討に入った。
 一時、世界の市場で世界経済減速の懸念で株安となったが、米中高官級協議が決裂ではなく継続協議となったことで、ミューヨーク市場は若干値を戻した。ただ、中国の報復措置がまだ出てきていないため、市場は注目している。
 トランプ大統領としては、主に知的財産保護や技術流出の観点から、交渉を続けるだけでは政権批判にさらされるが、報復で中国の輸入関税が引き上げられれば、農産品を含む輸出がダメージを受ける。諸刃の剣だが、中国の方はさらに厳しい。今回の25%引き上げ対象は家具や家電などが含まれており、中国産品の米国内の価格上昇に直結する。製造業が中国から他の地域に工場を移転することになれば、中国国内の景気減速につながる。
 日本企業も、大きな市場である米中で追加関税の応酬が続けば、調達先としての中国依存が経営リスクになりかねず、設備投資が鈍る怖れがある。昨年来、スマートフォン関連で中国向けの検査機器などの輸出が落ち込んだ。それが家電領域まで広がると、影響は小さくない。
 日本は、10月に消費税増税を控えている。再々延期は選択肢として残っていて、市場動向と、衆院解散判断込みで、首相が決断することになる。トランプ大統領と首相が会談を繰り返すのは当然だが、リスクもある。日米の通商交渉で要求が強まる懸念があり、対応が難しいところだ。

                             (仲)

2019年4月26日 (金)

連休中、更新をお休みします。

明日からの連休中、当ブログの更新をお休みします。

5月11日頃、更新を再開する予定です。

よろしくお願いします。

2019年4月20日 (土)

景気と参院選の駆け引き      ~ゆうてもええかな~

 政府は18日、4月の月例経済報告を発表し、国内の景気判断を先月に続き、このところ輸出や生産の一部に弱さもみられるが緩やかに回復しているとした。表現としては据え置きで、雇用・所得環境の改善は続いていることを理由としている。ただし、企業の業況判断を、製造業を中心に慎重さがみられる、と下方修正、国内企業物価と消費者物価は、緩やかに上昇していると変更した。
 戦後最長の景気回復はまだ続いている、と言っているわけで、実態に合っているかどうかは経済指標の動きを見なければならないが、米中貿易摩擦での追加関税実施が延期になっていること、イギリスのEU離脱期限が延長されたことで、海外市場は落ち着いている。問題が先送りになっているだけで解決していないから、リスクを抱えたままであるから、予断を許さない。
 それはそれとして、国内政治の駆け引きが活発化している。経済面での最大リスクは10月の消費税増税で、7月に参院選がある。4月の統一地方選前半戦は与党は勝ち、後半戦および衆院補選の結果は21日に出る。22日から安倍首相欧米歴訪、5月は東京で日米首脳会議、6月には大阪でG20サミットが予定されている。
 永田町では、6月衆院解散、7月衆参ダブル選挙をにらんで動きが活発化している。野党共闘態勢が整わないこの時点でのダブル選挙なら与党有利と考えている。逆に、アベノミクスが売りの安倍政権だから、景気が後退してからの選挙では危うい。増税後の選挙は、勝ち目が薄い。
 解散名目は、消費税増税再々延期を国民に問う。決めるタイミングは5月がリミット。衆院補選、26日の日米首脳会談で米中貿易摩擦の動向を見極めて判断するのでは、と言われている。荻生田幹事長代行がネット番組で言及したが、確定していない。日ロ領土交渉は進んでいないし、名目は消費税しかなさそうだ。
 自分の感覚では、スマホ減速での製造業停滞、中国経済減速、トランプリスクで、国内経済は弱含みが続けば、増税のタイミングを失う。10月増税で社会保障財源確保すべきだろう。

                             (仲)

 

2019年4月 6日 (土)

コンビニ24時間営業モデルの転換点      ~ゆうてもええかな~

 セブンイレブン・ジャパンが4日、古屋一樹社長の退任と永松文彦副社長の社長昇格人事を公表した。主な理由として、2月に東大阪市の店長との時間短縮営業を巡る対立への対応ということになっている。親会社のセブン&アイホールディングスでは利益の8割余りをコンビニ事業が稼いでいるものの、2月の対立表面化以降、株価が低迷し、4月までに15%ほど下げたという。親会社としては立て直しを図らざるを得なかったのだろう。
 セブンイレブンが国内1号店を開業したのは1974年。その後、早い段階から24時間営業を導入した。その方が売り上げが伸びたからである。単純に営業時間が長いから、ではなく、いつ行っても開いている、要るものが買えるというブランドイメージで、顧客を取り込み、国内最大手のコンビニチェーンになった。
 深夜営業では、光熱費人件費がかさむし、弁当などの消費期限がある商品を並べても売れるとは限らず、ロスが多い。ロスを承知で、顧客が来たときに開店していて、商品が売り切れていない状態を維持する手法を取っている。流通配送体制も含めて、基本モデルとしていて、深夜閉店すると配送物量が減って売り上げが落ちる。それをセブンイレブンは嫌っている。
 永松新社長も24時間営業が基本と明言しているが、店舗の店長からの不満は募っている。夜間のスタッフ不足が深刻で、かつ、コンビニ業界の慣行で期限切れ廃棄品でもロイヤリティーが発生することに反発が強く、現行モデルでは限界になりつつある。
 人手不足解消が最大の課題であり、店舗数も飽和状態。24時間営業モデルをこのまま維持すると、店長が負担に耐えかねて閉店する店舗が増える怖れがある。立地的に好条件であったとしても、店員シフトが埋まらないと、営業できない。
 24時間営業モデルではないビジネスモデルを考える時期ではないだろうか。全国一律でなく、店舗毎、あるいは地域毎での営業スタイルはないものだろうか。本社で知恵を絞って欲しい。

                              (仲)

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2019年3月23日 (土)

化学工場爆発と企業の危機管理      ~ゆうてもええかな~

 中国東部の江蘇省塩城市内の化学工場で21日午後、大きな爆発が起きた。従業員と周辺住民が被害に遭い、少なくとも47名が死亡、600名以上が負傷した。すでに鎮火しているが引火性の化学物質が残っている可能性があり、周辺住民ら4000人が避難しているという。
 事故原因などは当局が捜査するだろうし、この事故そのものについては論評しない。ここでは事故発生時の企業の対応を考えておく。
 このような事故が発生したとき、製造業の購買担当は一斉に、仕入れ先に対して事故の影響を問い合わせる。化学メーカーに限らず、どの業種でも、仕入れている原材料の供給が止まらないか確認する。事故を起こした工場と取引が無くても、仕入れ先、その仕入れ先へと遡ると、どこかで影響を受けている場合がある。ここ10年くらいで頻繁に耳にするようになった、サプライチェーンを意識したリスク管理の考え方である。
 製造業の原材料の多くは、鉱物や生物などの資源からスタートする。一部、リサイクルもある。これらの資源を精製して加工して、原材料を作る。今回の工場は農薬の原料を製造していたらしく、その原料を仕入れた企業が農薬あるいは別の製品を製造して、それを仕入れて、最後はユーザーに販売する。仕入れ・加工・販売の流れで複数の企業が連なっているから、どこかで供給が止まると販売する製品の製造が止まる。だから最近では、企業の購買担当が、購入業者に対して、仕入れ先を調査してサプライチェーンが途切れることがないよう対応を求めるケースが増えている。
 化学工業は成熟、衰退期に入って淘汰が進み、遡れば原料の供給元は数社しかないケースも多々ある。だから事故があると、事故を起こした当事者でなくても、製造量が一時的に減るから、必要量確保が難しくなる。工場の事故以外に、地震水害紛争などがあれば、操業停止や流通停滞で原材料の入手が困難になる。サプライチェーンは国境関係なく、企業の危機管理に組み込まれている。
 当然、事故を起こした企業はサプライチェーンから外される。事故を起こさない管理が必須だ。

                            (仲)

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2019年3月16日 (土)

イギリスEU離脱のこじれ具合      ~ゆうてもええかな~

 イギリス議会下院は14日、3月末に予定されたイギリスのEUからの離脱の延期を問う採決を行い、賛成多数で可決した。EUの同意が必要となるものの、EUとしても合意無き離脱は避けたいところで、延期は濃厚となった。メイ政権は20日までに協定案の3度目の採決に挑む方針だ。
 土壇場でEU離脱がこじれているのは、先にEUと協議した協定案について、イギリス議会で支持する勢力が多数派となっていないため。反対派の最大の理由が、アイルランドとの国境管理を巡る協定である。アイルランドは、イギリス領北アイルランドと接している。1960年代以降にこの地域で北アイルランド紛争、苛烈な宗派対立が起きている。イギリスがEUから離脱すると、北アイルランドと、EU加盟国のアイルランドは国境を隔てた別の国になるが、この線引きが対立激化、北アイルランド紛争再発につながることを防ぐため、検問所設置など厳格な国境を設けないことで、イギリスとEUが合意している。ただし具体策が決まっていない。即ち、当面は北アイルランド国境を通して人や物の往来が自由なわけで、離脱協定案では2020年末までの移行期間の間に国境管理の具体策が決まらない場合、保険的な措置として、具体策が見つかるまで北アイルランドを含むイギリス全体がEUの関税同盟に残ることとした。この点が、イギリス議会で批判されている。EUを離脱したのに、貿易面ではEUに残留となる。そもそも東欧からの移民対策でEU離脱を主張する強硬派は、即時離脱、合意無き離脱を主張し、議論となっている。
 合意無き離脱の場合、今月末からいきなり税関手続きが必要となり、EUへの入出国や輸出入が滞ることになるとみられている。商品の欠品や関税分の値上げなど、経済活動に影響が出かねず、ホンダ、トヨタ、日産に続いてイギリスから撤退、移転する動きも続く事態となれば、EU残留を訴える勢力も入り交じって、出口が見えなくなっている。
 EUは、合意無き離脱はEUのダメージも大きいから避けたいが、かといって人や物の移動の自由に関して妥協する余地は無い。今月中に、着地点が探せるか、綱渡りの状態が続く。
                             (仲)
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2019年3月 9日 (土)

景気動向指数判断引き下げはブレか実態か      ~ゆうてもええかな~

 景気動向指数の1月の基調判断について内閣府は7日、これまでの『足踏み』から『下方への局面変化』に引き下げた。前月差マイナス2.7ポイントと3か月連続で低下したためで、過去の推移を基準に照らして見た場合の結果である。
 これで景気悪化に向かうかどうかの判断は下せない。一休みしてまた足踏み、緩やかな上昇に転じるケースもある。政府は景気拡大が続くと思いたいし、そうでなければ10月の消費増税のダメージを吸収できずに景気悪化に転落する怖れがある。それに対して野党は、アベノミクスの効果が止まって景気後退局面に入ったと攻撃材料にしたい。消費税引き上げ延期もしくは阻止で、夏の参院選に入りたい思惑が透ける。
 1月の基調判断は下方への局面変化としたが、2月以降の景気動向指数を見ないと、一時的に下がったブレか、景気後退局面に入ったかの判断はできない。だから実態を考えておこう。
 国内の消費は堅調で、世帯当たりの消費支出は増加しており、設備投資も災害復興込みではあるが悪くない。下押ししているのは輸出で、特に中国向けが低調である。ただし、中国の場合、2月5日が春節で、1月は年末になる。年末の在庫調整の可能性があり、その影響が大きいなら短期のブレで済む。米中貿易摩擦に端を発した中国経済減速の影響が大きいなら、米中間の隔たりが埋まらず交渉が難航しているため、日本への影響も大きく、景気後退が顕著になる怖れがある。
 今年の輸出は弱含みで、中国と、英国離脱問題のEUも停滞している様子。自動車が電気自動車への転換期で、スマートフォンが一巡して電子業界も牽引役がいない。国内消費は、ゴールデンウィークの10連休への期待がある。一方で、原材料高騰による販売価格の引き上げ、人手不足による小売業の営業時間短縮の動きが見え、10月の消費増税での買い控えが予想され、このマイナス面を補填できるかがポイント。
 景気実態も2月3月以降の数値を見ないと判断できない。輸出が厳しいのは確実だけど。
                               (仲)
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2019年3月 2日 (土)

米朝会談で泣いた国笑った国

 27、28日の2日間ハノイで行われた米朝首脳会談で、両首脳は合意せず、昼食会と合意文書署名を取りやめた。トランプ大統領は2時間前倒しで記者会見し、早々に帰国した。
 注目を集めた首脳会談で、何を話したのか、詳細はもちろん出てこないが、その後の報道を見ると、金正恩委員長が非核化について提案をし、見返りに経済制裁の何らかの解除を求めた、それはアメリカにとって容認できず、合意に至らなかったようだ。
 北朝鮮、金正恩委員長のダメージが大きいと見る。非核化提案内容は、報道では寧辺の廃棄可能な施設にとどめ、他の核施設を出さず。そして経済制裁の一部または全部の解除を求めたところ、経済制裁が解除せず、国連決議も現状維持。金正恩委員長が直接交渉したのにトランプ大統領を動かせず実質ゼロ回答だったために、国内権力基盤の弱体化を回避する算段が必要になってくる。
 トランプ大統領は、ロシア疑惑の追及を受け、外交での得点稼ぎを狙っていたが、完全非核化ではない提案で妥協することはできず、最少失点に抑えた形だ。北朝鮮が武力による瀬戸際外交に戻る可能性があるなら、締め付けを強めるだろうが、2回の会談で米朝関係を改善する流れを断ち切る冒険はしないと読んだ。だから制裁維持で時間をかけ、非核化の譲歩を引き出す方を選んだ。
 関係国でダメージが大きかったのは韓国だろうか。文在寅政権は、南北融和を掲げて開城工業団地再開など南北の交流事業で政権浮揚を図っていたが、制裁継続で全く動けなくなってしまった。交流策を考えても、非核化進まぬ北朝鮮への制裁緩和はアメリカが許さず、国連決議違反となれば、韓国も孤立する。
 中国は織り込み済みだろう。自国の経済政策の方が優先度が高い。
 日本は。トランプ大統領が安易な妥協をせず、良くも悪くも現状維持。拉致問題の進展が無く、でも北朝鮮が頼ってくるとは思えない。日本海の警備が今まで以上に重要になるかも。
 各国の出方は、これから明らかになる。3回目の米朝会談は、朝鮮半島非核化が宿題になる。
                             (仲)
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2019年2月23日 (土)

はやぶさ2が見せた可能性      ~ゆうてもええかな~

 宇宙航空研究開発機構JAXAは22日、探査機はやぶさ2が、地球から3.4億キロ離れた小惑星りゅうぐうに着陸したと発表した。金属弾の発射を確認し、予定ではこの際に舞い上がった表面の岩石や砂が回収装置に格納し、カプセルで地球に持ち帰ることになっている。
 着陸までには、緻密な準備と計画があった。当初、昨年10月の着陸を予定していたが、小惑星りゅうぐうの地表を調査した結果、想定していた平地が無く、岩で覆われていたため、10月の着陸を断念した。着陸目標地点を定め、周囲の地表データを収集して三次元の地形図を作成し、直径6メートルの平地をターゲットとして、着陸計画を作成した。
 通信に往復40分かかる距離にあるので、リアルタイムでの地球からの遠隔操作はできない。高度45mまで誘導し、事前に設定した位置からは、はやぶさ2自身が自律的に地形を判断して姿勢を制御する方式とした。推進エンジンは12基、それぞれのばらつきを考慮して、噴射のタイミングなどのプログラムを設定し、着陸に臨んだ。着陸時間は数秒、再度上昇して、次のミッションに移る。技術を結集し、精度を高めた故の成果である。
 目的は、小惑星の岩石のサンプルを持ち帰ること。地球は、太陽系形成時に岩石などが集まって固まったため、高温になったとされている。小惑星は温度変化が小さいため、太陽系が形成された当初の状態を保っているとみられ、太陽系の成り立ち、さらには水や炭素の存在の有無を調べる。生物の起源が小惑星などの彗星由来との仮説があり、サンプル次第ではその検証できるかもしれない。もちろん、ピンポイントで着地してサンプルを持ち帰る技術は、宇宙探査技術として広く応用できる。月の無人探査も、将来的には視野に入っている。
 地球に生命があふれているのは、月や火星などと比べて、明らかに特殊な実態だが、精密に調査してみれば、生命の根源、あるいは生物を構成する材料が地球以外にも存在しているかも知れない。サンプルを持ち帰って分析することの意義は、非常に大きい。
                          (仲)
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2019年2月16日 (土)

GDP速報値が示す景気弱含み      ~ゆうてもええかな~

 内閣府が14日、昨年10~12月期の国内総生産・GDPの1次速報を発表した。物価の変動を除いた実質で昨年7~9月期より0.3%増、年率換算では1.4%増だった。政府発表の統計数値が正しいかどうか国会でもめている状態なので、ざっくり傾向だけ見ておこう。
 比較対象は昨年7~9月期のGDPだが、この時期は7月の西日本豪雨、9月の台風の影響で、年率換算でマイナス2.6%だった。だから10~12月期はその影響、野菜高騰や観光の手控えが解消されるだけで、プラスに転じることは確実だったが、前期分を埋めるまで戻らなかった。ということは、自然災害以外の下押し要因があることになる。
 プラス要因は、個人消費、設備投資、輸入。国内の消費はある程度回復したようだ。問題は輸出で、中国の景気減退が影響し始めている。自動車関連部品、建設機械、スマートフォン関連の製造用部品、検査機器用部品などが落ち込んだ。米中貿易戦争は未だ収拾の気配がなく、成長鈍化の情報が入ってきている。この状況を考えると、エコノミストの分析ではプラスに転じたと歓迎する論調は少なく、横ばいとみるのが妥当という意見もある。
 強気な見解が出てこないのは、10月の消費税増税を控えているからだ。今年10月以降、国内消費が落ち込むことを計算に入れる必要があって、政府は景気下支えの対応に迫られる。そこで、中国を筆頭とした世界経済が減速すると、少々のてこ入れでは間に合わない。夏の参院選を控え、政府としては経済成長を確実にしておきたいところなのに、今回公表した昨年10~12月期GDPの数値は、先行き不透明感が拭えない結果だ。
 10月の消費税増税は、増税分を幼児教育の無償化など社会保障に充てることを決めていて、その撤回は安倍政権の基盤を弱くする。防災・減災関連の公共事業を補正予算で行っているが、公共事業は人手不足の影響で効果に限界がある。今のところ、プラスに転じる材料が思いつかない。明るい話をしたいけどね。
                            (仲)
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