2017年9月23日 (土)

なぜここで衆議院解散      ~ゆうてもええかな~

 臨時国会が28日に招集されることが決まった。ただし政府から法案の提出はなく、招集した冒頭で衆議院を解散する意向を安倍総理が固めた。訪米中の安倍首相が帰国後、25日に記者会見を行うという。
 衆議院が解散になると、参議院も自動的に閉会となる。解散後の衆議院選は10月22日投開票を軸に検討されていて、その後の首相指名のための特別国会召集まで、国会審議は止まる。
 法律的には全く問題ないが、衆議院解散は、民意を問う際に行われると思っているから、投票するこちらとしてはどのような問題に対して信を問うつもりかを聞いておきたい。
 25日の会見では、消費税増税を予定通り行い、使途を借金返済だけでなく、一部を教育無償化の財源とすることを表明するとみられている。当然、財政再建は遅れ、政府目標は先送りになる。それと、憲法改正について言及するのではないか。
 繰り返すが、解散することに法的問題は無い。ただし、国会審議が止まることで、審議先送りになる案件がある。森友問題。加計問題。北朝鮮対策。働き方改革。受動喫煙対策。そして、国会審議のため憲法の規定に基づいて野党が要求した臨時国会召集を、審議せず冒頭解散で審議を先送りになる。そして、3つの選挙区で欠員のための補欠選挙は当然行われない。
 首相の立場で考える。北朝鮮関連で支持率を戻しているが、加計問題は引きずりたくない。頼みのアベノミクスが税収増につながらず、財政再建に行き詰まり感が生じる。衆院補欠選挙で負けたら、都議選大敗のときよりダメージが大きい。小池都知事肝いりの国政政党が勢力を増したら、議席を取られるかもしれない。体制が固まる前に衆院選をやりたい。早いほうがいい。2回当選組のスキャンダルも悩みの種。不安要素を考慮すると、今のうちがいい。
 改めて問う。安倍首相は、国民に何を問うために解散するのか。国会審議を止めてまで。
 
                          (仲)
 
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2017年9月16日 (土)

O-157はどこから      ~ゆうてもええかな~

 前橋市保健所は13日、都内在住の3歳の女の子が、腸管出血性大腸菌O-157に感染し、死亡したと発表した。この女の子は、8月11日に前橋市の親戚と、前橋市内の総菜店で購入した炒め物などを食べた。数日後に下痢や腹痛を起こし、都内の病院に入院したが、9月上旬に死亡した。同じものを食べた親戚も下痢などの症状を起こしたが、回復しているという。
 埼玉、群馬両県にある同じ系列の総菜店では8月、ポテトサラダなどを食べて腸管出血性大腸菌O-157に感染し、食中毒を起こした事例があり、女の子が感染したO-157と遺伝子の型が一致したことから、前橋市の総菜店の炒め物から感染したと断定した。
 同じ遺伝子の型のO-157による食中毒は、7月末から11都県、80人以上に上ると報道されている。埼玉、群馬、千葉、神奈川などで確認されており、8月には関西などでも感染者が出た。
 埼玉、群馬両県の食中毒については、同系列の総菜店で総菜を購入した人が感染しており、何らかの形で関わった疑いが強い。しかし、感染経路は未だ明らかではなく、販売形態が大皿盛りで、購入者がトングで小分けする量り売り形式だったため、感染経路が材料か、調理中の作業か、店頭で菌が混入したのか、特定されていない。
 器具などに付着した菌が拡散した二次感染が疑われているが、範囲が広く、絞りにくい。食べる側で自衛するとすれば、火を通して菌を殺すか、夏場の室内に長時間おかずに冷やして、菌の増殖を防ぐ。あとは基本の、手洗い消毒と、野菜の洗浄。調理器具もこまめに洗浄。
 菌の根絶は難しく、感染者が出たら対策して、しばらくしたら思わぬ感染経路から感染者が出る。腸管出血性大腸菌O-157での食中毒は劇症化しやすく、今回の事例での感染経路解明が待たれる。ポテトサラダで感染って、今まで聞いたことないから、混入経路があるはず。必ず。
 
                            (仲)
 
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2017年9月 9日 (土)

日ロ首脳会談でのロシアの意図      ~ゆうてもええかな~

 国連安保理でアメリカが北朝鮮制裁案に石油禁輸を盛り込む厳しい対応を迫っているが、議決できるかは中国とロシアが同意するか否かにかかっている。
 ロシアがどう出るか、7日の日ロ首脳会談での結果で見えた。ロシアは制裁強化には乗ってこない可能性が高い。
 ロシアと中国にとって、北朝鮮は米韓と直接対峙しないための緩衝地域の意味合いがある。北朝鮮が韓国に併合されて消滅しては困る。ただ、中国とロシアが同じ立ち位置にいるわけではない。ロシアとアメリカの関係が悪化しているから、アメリカの怒りにロシアが同意する必要は無い。ロシアは自国の利害で判断するだけだ。
 その判断が、日ロ首脳会談の後の共同記者発表で示された。日本と会談した後でも、外交手段での解決を主張している。外交手段とは、自分が考えるに、アメリカの軟化を求めているのだろう。お互いの譲歩である。ただ、仲介する気はロシアには無い。調整できないリスクが大きい。
 日本が北朝鮮の脅威に理解を求めたとして、それに乗る状況でもないようだ。北方領土問題でも、共同経済活動を含めた覚書を交わしたが、そこまで。ロシアとしては、日本の経済協力に進展があったと言える内容だけど、具体的な実行案は決まっていない。当たり前で、ロシアはロシアの法体系の下での開発を目論んでいて、それはすなわち、ロシアに主権があることを譲らないということ。そして、来年のロシア大統領選に向けて、主権を損ねることは一切しない。強い大統領であることを国内にアピールしなければならない。
 日ロ首脳会談を重ねても、ロシア国内で弱い経済面でアピールする材料しか出てこない。譲れない線で譲歩するほど、日本を頼る状況にはなっていない。アメリカとの関係悪化が続けば、話は別だけど、半年先は読めない。日本も、衆院解散の話が出ているようだし。
 
                             (仲)
 
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2017年9月 2日 (土)

ハリケーンの影響はガソリンに      ~ゆうてもええかな~

 アメリカ南部に上陸したハリケーン『ハービー』は、アメリカで過去最大の被害になるとの予測も出るほどの事態をもたらした。テキサス州にある全米第4の大都市ヒューストンなどで深刻な洪水被害が起きており、少なくとも47人が死亡。被災者は9万6千人に上ると報道されている。被災した家を狙った略奪も起きており、市は夜間外出禁止令を出した。
 ハリケーンは上陸後、勢力が弱まり熱帯低気圧になった後も停滞して雨を降らせた。ヒューストンの洪水は、上流のダムで貯水量調整のための放水を続けており、洪水発生地域の水が引かず、10日から15日間程度は冠水の状況が続くと見込んでおり、ヒューストン市長は被災地からの避難を呼びかけている。
 ハリケーンが上陸したメキシコ湾岸地域は、製油所が多数存在する重要拠点だが、現在も10以上の製油所が稼働を止めるなどしており、これによってアメリカ全体の製油能力が22%ダウンしている。31日のニューヨーク市場でガソリン先物取引価格が高騰した。上昇率は3割に達して、製油所の稼働回復まで10日以上かかることから、ガソリン先物取引価格は高値で推移するとみられる。
 影響が期間限定とはいえ、原油の需給や価格が不安定になれば、アメリカ国外へ影響が波及しかねない。エネルギー省は5年ぶりに戦略石油備蓄からの緊急放出を決めた。トランプ政権は被害対応のための緊急処置対応に入っている。
 アメリカ国内での雇用重視を掲げたトランプ政権だけに、産業の基幹となるニューストン一帯の復旧は緊急課題となろう。トランプ大統領が被災者支援のため、ポケットマネーで100万ドルを寄付し、早々に被災地に入ったのも、重視する姿勢の表れだ。対ロシア政策が泥仕合の様相を見せ、北朝鮮対応で難しい局面だから、国内経済は落ち着かせたい。政権の基盤だから。
 
                            (仲)
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2017年8月26日 (土)

崩れた土砂に廃棄物      ~ゆうてもええかな~

 アジア情勢について思うところはあるが、何しろ複雑で考えがまとまらない。今回は国内の話にする。
 岐阜県瑞浪市で18日、中央道脇の土砂が大雨で崩れて中央道に流れ込み、走行中の車を巻き込んで負傷者6名を出す事故となり、一時中央道は閉鎖された。またその土砂が近隣の河川を下り、周辺の住宅地も泥にまみれた。
 その後の調べで、土砂に陶磁器を製造する際に使う結晶性シリカパウダーが含まれていることが分かり、陶磁器原料メーカーが産業廃棄物を不法に投棄していた疑いで、警察が捜査に入っている。
 報道で発がん性物質とされているのは、結晶性シリカパウダーであり、大部分は除去されたようだが、行政が地中と空気中の濃度を測定することになっている。結晶性シリカのでかい結晶が石英で、これ自身は非常に安定な物資であり、毒性はない。自然界の砂に多く含まれ、工業的にも多用されている。ただ、パウダー状、大きさで4から5マイクロメートルくらいの大きさになると、乾燥して空気中に浮遊し、肺に吸い込むことで、炎症を引き起こす状態が続いた場合に発がん性の危険性があるとされている。要は、空気中に浮遊していなければいいわけで、水で飛散しない状態にして回収すれば、危険な物質ではない。
 今回の産業廃棄物に関しては、原料の珪石採石場跡を所有していて、工場で出た汚泥や廃棄物を投棄していた。そこが大雨で崩れた。
 自分の所有地でも産業廃棄物を埋めるのは違法である疑いがあるが、そもそも窪地があるからそこに要らないものを捨てる発想、日本各地に大なり小なりあるだろう。短時間の降水量が増えて問題になっている昨今、法に従って安全に処理すべし。ローカルニュースで片付けてはいけない。
 
                            (仲)
 
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2017年8月19日 (土)

8月に雨続き      ~ゆうてもええかな~

 東北、関東甲信の太平洋側では、8月に雨が続いている。西日本では猛暑になっているが、大気の状態が不安定なケースがあって、局所的に雷雨も散見される。
 ついこの間、本欄で夏がきちんと暑いと夏物家電が売れるようなことを書いたが、家電に限らず季節商品はその季節らしい気候でなければ売れない。コンビニでは冷たい麺の売れ行きが予想より伸びず、中華まんやレンジで温める麺類が予想より伸びているとのこと。かき氷なども伸びていない。
 日照が不足しているから、夏野菜の値が上がり始めている。露地物のキュウリやなすが品薄になっているようだ。8月下旬には日差しが戻りそうだが、気圧配置そのものはさほど変わっていないから、猛暑になったら、上昇気流でゲリラ豪雨が起こるようで、夏らしい暑さになるか微妙だ。
 梅雨が明けると、日本付近には太平洋高気圧が張り出してくるはずが、今年はオホーツク海高気圧の発生の影響で、上空の偏西風が冷たく湿った空気を北西から日本上空に運んでいる。そのため北海道、東北、関東まで曇りや雨が続いた。オホーツク海高気圧の勢力が弱まって、太平洋高気圧が張り出せば、夏らしい天気になるが、お盆から1週間程度は雨が降りやすい状態のようだ。
 9月に入ってから天候が戻ったとして、農作物への影響は避けられないだろう。西日本は猛暑だといっても、コメや野菜は収穫時期も違うし、昨年の北海道産ジャガイモが台風直撃で品薄になっていたのがようやく今年の収穫時期に入ったところ。ここまで壊滅的被害は出ていないが、夏から秋の野菜の値上がりは避けられない。
 自然相手に文句は言えないけど、当てが外れて困った人も多かろう。プールや海水浴は客足が伸びず、屋内施設は好調とか。台風5号の豪雨、竜巻情報とか、土砂災害情報とか、気象の警報がやたら多かった8月も、残り少ない。
 
                          (仲)
 
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2017年8月11日 (金)

ミサイル迎撃は集団的自衛権行使か      ~ゆうてもええかな~

 北朝鮮とトランプ大統領のののしり合いがヒートアップしている。引っ込みがつかないもの同士の口げんかになっていて、誰も仲裁に入れない。口だけでなく、実際にICBMを北朝鮮がぶっ放しているから、トランプ大統領の怒りは収まらない。米国ではない。大統領の怒りである。
 結局、北朝鮮はグアムあたりにミサイルを飛ばすぞ、と言うところまでエスカレートしている。この事態を受けて小野寺防衛相は、10日の衆院安全保障委員会で、北朝鮮がグアムに向けてミサイルを発射した場合、安全保障関連法に基づき集団的自衛権を行使して迎撃することが可能との見解を示した。
 日本の上空を通るから、落ちてきたときに備えましょう、というのとは違い、グアムに向けて飛んでいても迎撃の可能性を示した。本当にできるか、見てみる。
 集団的自衛権の行使には、三つの用件を満たすことが必要と規定されている。一つは存立危機事態。密接な関係にある他国が攻撃され、日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態、と規定されている。二つ目は、国民を守るため他に適当な手段がないこと。三つ目は、必要最小限の実力行使にとどまること。
 グアムあたりにミサイル4発が飛ぶ。これ、存立危機事態だろうか。小野寺防衛相は、安全保障にとって、米軍の抑止力、打撃力の欠如は日本の存立危機に当たる可能性がないとはいえない、とした。その理屈でいえば、在韓米軍など、東アジア、東南アジアに展開する米軍の拠点だとうなのだろう。ちと対象を拡大していないか。
 もともと、グレーゾーンが指摘されつつ成立させた安全保障関連法だ。その場の判断に任されてる部分が大きいから、今回のケースをベースに、存立危機事態を具体的に考えたらどうだ。今回のことでも可と解釈できるようグレーゾーンを残したのかもしれないが。
 
                           (仲)
 
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2017年8月 5日 (土)

景気は良くても懐淋し      ~ゆうてもええかな~

 厚生労働省が4日、6月の毎月勤労統計調査の速報値を発表した。実質賃金が前縁同月に比べて0.8%減で、3ヶ月ぶりのマイナスになった。実質賃金は、現金給与総額の伸びから物価変動の影響を差し引いた数値だから、マイナスになるのは、賃金が減ったか、物価が上がったか、その両方、のどれかになる。
 厚労省の分析では、手取り賃金のうち、夏のボーナス減額の影響としている。基本給は下がっていないぞということらしいが、懐に残る賃金が減っているのに変わりない。
 世間では景気がいいらしい。最新の4-6月期GDP予想では、年率換算で2.6%増加の見込みだという。内訳は、輸出は電子機器部品が一段落して鈍化の傾向で、国内の消費は、設備投資と家電が押し上げている。家電は、夏がきちんと暑いと夏物家電の買替え需要があるから、季節変動を多分に含んでいる。問題は、設備投資だ。
 生産設備でも、省力化や無人化の設備の伸びが大きい。中小企業や地方では人手不足が深刻で、求人をかけても埋まらない。人手が少ない分を設備で埋めよう、無人化、自動化の設備を導入しようという動きで、機器の導入が進んでいる。
 機器の導入できない介護の分野での人手不足は深刻で、辞めた職員の穴を埋められずに倒産するケースが増えている。高賃金で募集をかけることができたとしても、人が集まらないようだ。オリンピックを含む都心再開発需要、公共投資や災害復興需要があって、潤う分野とそうでない分野の格差が開いている。好景気の恩恵を受ける人とそうでない人に分けられ、その手にする賃金の平均が下がっている。これは生活者の実感と合致すると思う。
 働き方改革で自民党と連合がもめてるが、儲けている大企業じゃなくて。好景気でも値下げ要求を受ける下請け孫請け、福祉など人手が必要な分野の懐は、淋しい。
 
                           (仲)
 
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2017年7月29日 (土)

北朝鮮ICBM再発射の愚      ~ゆうてもええかな~

 27日深夜、北朝鮮は内陸部からミサイルを発射し、北海道奥尻島北西の沖100km付近の日本の排他的経済水域内に着水した模様だ。北朝鮮は翌28日、大陸間弾道ミサイルICBMの2回目の発射実験に成功したと大々的に報じた。
 またか、という気もするが、日本領海に近く、船が行き来するかもしれない公海上に実験用ミサイルを撃ち込むあたり、日本は眼中に無いようだ。NHKの定点カメラが、同時刻に日本海に光を発する物体が落下する様子が記録されており、ニュースでも報じられた。
 北朝鮮が何をしたいのかは知らない。アメリカ本土まで届く核弾頭搭載可能なミサイルを開発している、というなら、あまりにも正直すぎて、ひねりが無い。技術を売るための開発とか、他の、例えば核開発に注目されないためのカモフラージュとか、裏を読もうとすれば無いことは無いが、それにしても頻度と技術の進捗のテンポが速い。金正恩体制維持のため、アメリカに向けて立て続けに仕掛けなければならない事情もあるかもしれない。
 ICBM、ミサイル、核実験を繰り返すたび、中国は表向きの立場として距離を置かなければならない。裏で北朝鮮という国を維持する画策はあるだろうが、在韓米軍と韓国軍の共闘、増強を招くのは、中国は困る。韓国防衛相は消極的だった迎撃ミサイルシステムTHAADの本格運用を明言した。朝鮮半島近辺の米軍増強は、ロシアにも不快だろう。
 日本は蚊帳の外。北朝鮮にとって、資金調達が細る今、日本に向き合うと拉致問題がある。経済支援の見込みが無いなら、アメリカとの交渉が優先なのだろう。
 アメリカ、中国、韓国、その他関係国と、個別に交渉する外交ができないのか。今のは瀬戸際外交では無く、着地点が見えずに突っ込んでいる危うさがある。何か一つ、例えば国境線での暴発とか、ミサイルが船か飛行機に当たってしまう事故を起こしたら、アメリカは容赦しない。きっと。
 
                              (仲)
 
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2017年7月22日 (土)

福島第一原発廃炉の道険し      ~ゆうてもええかな~

 東京電力は21日から、福島第一原発3号機の原子炉内部のロボットによる調査を行った。原子炉格納容器で画像を撮影した結果、もともと核燃料が納められていた圧力容器の底から、高熱で熔け出した核燃料が容器と混ざり合った状態で垂れ下がっている様子や、落下した構造物にこびりついている様子が確認された。東京電力は、これは核燃料が溶融したデブリの可能性が高いとし、デブリそのものを画像で確認したのは初めてと発表した。
 1月の福島第一原発2号機のロボットによる調査で、デブリの痕跡は見つけていたが、確認に至らなかった。2号機は核燃料の一部が圧力容器にとどまっているとみられていて、実際に今回の映像で、2号機より3号機の方が破損状況が激しいことが明らかになった。
 デブリ、すなわち核燃料が溶融したものかどうかを確認するには、そこから出る放射線を測れば分かる。でも、今はできない。内部の放射線量が高すぎて測定できない。人が入れるレベルではないし、遠隔操作しかないが、電子機器を積んだロボットも、短時間しか活動できない。半導体チップが高い放射線で壊れるからだ。だから今年に入って、のぞき見程度の画像確認を、各原子炉で順番に進めている状況だ。
 核燃料デブリを片付けないと、廃炉できない。まだ、存在を確認しただけで、どこに、どれくらいデブリがあるか把握しないと、除去作業に移れない。東電と国は、来年工法を決めて2021年には取り出しに着手する計画だが、具体的な手順は未知の領域だ。そもそも、原子炉格納容器は密閉空間では無い。冷却水は建屋地下に漏れ出している。水は放射線を遮蔽する効果があり、冷却水が無くなったら、原子炉内部の放射線量が上がり、作業が難しくなる。
 放射性物質が拡散しないように、慎重に、記録を取りながら進めてほしい。世界で初めて、圧力容器外の核燃料除去例になるのだから。情報公開は重要ですぞ。
 
                            (仲)
 
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