2017年2月25日 (土)

金正男氏殺害の波紋      ~ゆうてもええかな~

 先週簡単に触れたが、その後の明らかになった情報も含めて、改めて子の事件について見てみたい。
 今月13日午前、マレーシアのクアラルンプール空港国際線チェックイン機付近で、金正男氏が二人に挟まれた形で顔に毒物をかけられ、殺害された。遺体は現地警察によって司法解剖が行われ、VXが検出されたと発表した。VXによる毒殺との見方が強まっている。
 北朝鮮側は認めておらず、遺体の引き渡しを要求しているが、現地警察は殺人事件として捜査を続けている。
 VXが検出されたことで、事件が北朝鮮国内の権力争いにとどまらず波紋が広がっている。VXは神経系の猛毒で、化学兵器として使用することができるため、化学兵器禁止条約で製造と使用を禁じられているが、北朝鮮は加盟していない。化学兵器所持を指摘されていたが、もしこれが北朝鮮から持ち出された物だとすれば、他国の公共の場所での使用実例をさらしたことになる。当然、マレーシア当局とは友好関係を保てない。東南アジア諸国も距離を置くだろう。
 金正男氏の殺害に使われたVXがどこから持ち込まれたかは、まだ捜査段階だが、現地で簡単に手に入る物ではない。猛毒なのだから、知識のある者が意図して作って保管しなければならない。
 北朝鮮は公的には認めないだろうが、結果として孤立化が進むのは避けられない。現時点では、国家的犯罪かどうかは明らかではないにしても、北朝鮮が自ら関与していないことを証明して他国との関係悪化を防ぐ方向に動くとは考えにくい。
 中国がどう動くか。北朝鮮が暴走するのは看過できないはずだから。

                          (仲)

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2017年2月18日 (土)

プレミアムフライデー      ~ゆうてもええかな~

 金正男氏殺害事件が大々的に報じられているから、簡単に触れておく。経緯はともかく、結果は、中国に近い金正男氏殺害で、北朝鮮と中国との関係がより冷え込んだ。表立った反応はないが、クーデターをあおる工作といった形で北朝鮮の体制を揺さぶることにもなりかねない事態になる。
 話変わって、今日の本題。経済産業省と経団連、業界団体が一体となって、毎月最後の金曜日は早く帰ろうと呼びかける『プレミアムフライデー』なる取り組みを立ち上げた。来週の金曜日、2月24日からスタートする。経団連は企業に、最終金曜日は早く帰る制度を導入するよう要請し、終業時刻を午後3時にするとか、フレックスや有給休暇活用奨励日とするなどの動きが出ている。
 名前だけ残って実態が定着しそうにない感じがする。いや、名前が残ればまだいい方かも。目的と方法がずれていると思う。
 金曜日の仕事を、午後3時頃に切り上げて、食事やレジャー、旅行に活用してもらい、消費を促すのが目的だ。17日に総務省が発表した2016年の1所帯当たりの消費支出は前年比1.8%減で、三年連続の前年割れとなった。個人消費が伸び悩んでいることを示すデータの一つで、個人消費を促したい政財界が考えた策だろう。
 働き方の見直し、多様化という観点から見れば、無いよりマシだが、国内消費への寄与は限定的。女性や家族向けの商品サービス開発が進めば定着するかもしれないが、一時的なイベントで終わらせずに続けたいなら、経済的な余裕もなければならない。賃金が上がらないと、時間があっても消費には回らない。少なくとも早く帰っても賃金が減らないよう、雇用側の協力次第だろう。
 お隣の国の話よりおとなしい話だけどねえ。

                         (仲)

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2017年2月11日 (土)

少年法適用年齢引き下げ諮問      ~ゆうてもええかな~

 金田法相は9日、少年法適用年齢の引き下げ、懲役刑と禁固刑一本化を含め、少年法、刑法改正について法制審議会に諮問した。答申を受けて改正案を作成する。
 少年法では、少年を二十歳に満たない者と規定している。それを18歳に引き下げようという動きの背景には、成人年齢の引き下げがある。20歳以上を成人とする民法を改正して、18歳以上を成人とすることを目指す人達がいるわけで、でも年齢を書き換えれば済むことではないから、ややこしくなっている。
 すでに18際に引き下げたのが、選挙権。18歳以上から選挙で投票ができる。これは公職選挙法で、改正され施行済みである。
 成人年齢、飲酒喫煙ができる年齢は20歳。結婚は男性18歳、女性16歳だが、親の同意が必要。ローンなどの契約も親の同意がいる。少年法の適用も20歳未満。どれもそれぞれ、法律で規定されているから、年齢引き下げをするなら、ここの法律を改正することになる。
 ここに違和感を感じる。成人年齢引き下げは民法だ。そこで年齢のずれが生じるから引き下げようという、改正の動機に対して疑問がある。刑法、少年法の年齢見直しが必要だから議論しよう、というのがスジだろう。
 個人的には、成人年齢と少年法適用の年齢にスレが生じることがあってもいいと思う。高校を卒業して進学か就職か、いずれにしてもそれなり社会的責任を負う年齢に近いことだし、18歳成人論は乱暴な考え方ではない気がするから、社会の合意ができるまで議論すればいい。何もかも18歳だと都合がいいから、という発想ではなく、個別に検討することだと考えるが、いかが。

                          (仲)

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2017年2月 4日 (土)

アメリカ大統領令連発      ~ゆうてもええかな~

 異例の状態である。トランプ大統領就任後、ほぼ連日、ニュースのトップ項目に出てくる。大統領令を10以上出し、賛否でアメリカ国内が割れている。
 中でも先月27日にサインした中東アフリカ7カ国の国民の入国を一時的に禁止した大統領制は、反論渦巻く騒ぎになっている。テロ対策を名目として出されているが、サイン後に入国しようとしたビザ取得済みの人たち数百人が拘束されたり、アメリカ行きの航空便への搭乗を拒否される事態となっている。
 3日、ワシントン州の連邦地方裁判所で、大統領令の無効化を求めた訴訟で、一時差し止めを命ずる仮処分の決定が出た。法的には即時全米で入国禁止処置が停止することになるが、ホワイトハウスは不服申し立てで対抗している。
 大統領令は、議会の議決無しに、法的拘束力を持つ命令を発することができる。ただ、何でもまかり通るわけでなく、連邦裁判所が違憲の判決を下した場合は取り消される。また、議会も大統領令に反対する議決を出すか、大統領令執行に必要な予算を承認しないことで対抗できる。
 入国禁止を停止する仮処分決定は、人権侵害と地裁が判断したと見られる。就任直後の大統領令を地裁が差し止める決定をするなど、異例である。アメリカ第一主義を掲げて、保護主義的政策を連発しているが、アメリカ国民の大多数がトランプ大統領を支持しているわけでなく、IT企業やソフト開発分野など、多様性を必要として多くの国から頭脳や力を求める分野には、保護主義は障害でしかない。
 今年はごたごたするだろう。議会は保守派が過半数だが、論戦が見物だな。

                        (仲)

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2017年1月28日 (土)

東芝半導体事業分社化      ~ゆうてもええかな~

 東芝は27日、半導体事業の分社化を正式に発表した。スマートフォンなどに使われるフラッシュメモリーの事業を分社して、新会社の株式の一部を売却する。売却先は入札で決定する。
 半導体事業は東芝の主力事業で、利益を稼ぐ優良事業だ。ただ、やはり主力事業と位置づけられている原子力事業で、関連会社であるアメリカの原発建設会社で巨額の損失が見込まれ、このままでは債務超過に陥ってしまう。損失額は7千億円とも言われ、保有資産や関連施設などの売却益を充てても損失を埋めるまでに至らず、半導体事業を分社化してその株式の2割程度を売却し、補填に充てる。入札には、キヤノンなどの取引先、提携先、投資ファンドなど10社程度が関心を示しており、東芝は2千億円程度の売却益を見込んでいる。
 巨額損失の元となった原子力事業は、再編縮小を迫られる。海外の新規原子力発電所の建設滋養は撤退を含めて見直しが迫られる。国内の原発については、保守管理と廃炉を担うことになろう。
 巨額損失は、アメリカ子会社の原発建設費用が想定を上回ったことに加えて、円安差損が大きくなったためという。即ち、経営面でのリスク管理という見方から、子会社の監視が充分でなかったことになる。あとから指摘することはたやすいが、東芝だけの問題ではなく、リスクマネジメントが企業経営の重要課題となる。
 東芝は不正会計問題が発覚して再建を目指し、家電事業の売却など事業再編を進めてきたが、あらたな巨額損失で稼ぎ頭の半導体事業まで切り売りする形になってしまった。海外事業のリスク管理の重要度が増した。トランプ大統領就任も、リスクになるかも。

                         (仲)

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2017年1月21日 (土)

首相施政方針とトランプショック      ~ゆうてもええかな~

 トランプ新大統領就任演説の話題が大きく取り上げられている。内容は選挙戦からの主張から踏み出したものではない。アメリカの雇用を守ることは、人件費だけ考えてもコスト高で、物価上昇につながりかねない。打ち出した施策の弊害に対応することの方が重要で、その内容が見えない限り、市場はドル売りに動く。
 20日、日本の通常国会が召集され、安倍首相が施政方針演説を行った。外交問題を早い項目に持ってきたところに、現状が垣間見える。トランプ新大統領の方針と日本との距離間が分からない以上、特に経済戦略が立たない。ロシアとの関係も変わってくる。米ロが近づけば、日ロ間の課題を進展させるメリットがロシアにはない。
 成長戦略は、観光立国や農政などの施策に触れたが、現在の延長線上で、為替リスクが伴う。円高は競争力低下を招く要因になる。TPPの枠組みが維持できない今、その後の体制作りは不透明だ。
 一億総活躍は、女性の活用にとどまらない。パートや派遣の働き方は、社会保障と密接につながっている。それもこれも、アベノミクスが循環していることが前提条件であって、企業収益が現状を維持しなければ雇用環境の改善は見込めない。トランプ新大統領の施策次第では、対米輸出、ひいては中小企業対策が優先課題として浮かび上がってくる怖れがある。
 確実に決まっているのは、東京オリンピック・パラリンピックに向けての整備だ。共謀罪が良いのか議論が必要だが、テロ対策は必須。
 日米欧は貿易摩擦でぎすぎすした時期があった。今の経済力に合った対応を準備する必要があろう。

                         (仲)

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2017年1月14日 (土)

寒波襲来      ~ゆうてもええかな~

 14日から日本列島に、数年に一度の強い寒気が流れ込み、15日にかけて冬型の気圧配置が強まると予想されている。14日から、日本海側を中心に大雪となっており、太平洋側では名古屋でも積雪を観測した。都心でも雪が舞い、交通など各地に影響が出ている。
 14、15日は大学入試センター試験が行われ、受験生には厳しい環境になった。風邪など引かないよう、体調維持には注意してもらいたい。15日はさらに広範囲での降雪が予想されている。時間の余裕があれば、交通機関の遅れやトラブルがあってもたいていは対処できる。慌てないことだ。
 インフルエンザにかかる患者数が増えていて、これから本格的な流行期に入る。真冬の備えが必要になる時期を迎えた。
 今年の冬は平年並みかやや暖かいと予報されていたように記憶しているが、それでも寒波が来ないわけではないし、まったく想定できないほどの寒波でもなさそうだ。雪の被害に遭われた方にはお気の毒だが、寒波が来なくて雪が降らないのは、水不足とか生活に影響が及ぶこともある。例年通り、寒いときは寒い、雪が降るときは降る、といった季節の循環がある方が良い。
 温暖化の影響とか、いや氷河期に向かっているとか、気候がどう変わっていくのか分からない。当たり前で、人類が気象観測を始めてからたかだか数百年分のデータしかない。気候変動を予知するにはまだまだ研究が必要だろう。
 そういう子とは専門家にお願いするとして、我々は生活の範囲のなかで対応しなければならない。寒波のときは、余裕をもって、暖かく。我が身の安全が第一優先だろう。きっと。

                         (仲)

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2017年1月 7日 (土)

日米韓の向かう先      ~ゆうてもええかな~

 今年はアメリカ大統領就任をはじめとして、各国のトップが交代する年になる。ヨーロッパでは右派が力を強め、イギリスEU脱退のような自国保護主義の勢いが増す方向にある。
 トランプ次期大統領は、就任前からツイッターで発信している。トヨタのメキシコ工場新設にかみついて、東京株式市場では自動車大手の株が売られた。
 一連のトランプショックで、日米の関係も不安定要素が大きい。TPP撤退は確定と考えるとして、トランプ氏の言う国内産業保護の観点から関税の見直しはあり得る。各企業は対米輸出戦略が必要になり、場合によっては輸出関連の株式が下落に転じるリスクがある。
 アメリカ国内でも、保護主義は生産・製造の立場では有利だが、安い原料が入らなければ、コスト高は物価上昇につながる。大統領就任後の具体的な政策次第で、日米関係は難しい立場になるだろう。
 韓国。大統領職務停止になり、間違いなくトップは交代する。その混乱の最中に、釜山の慰安婦少女像設置についても、実質対応できる状態ではない。設置は違法だとして一度自治体が撤去したが、世論に押されて再度設置された。日本は対抗処置として大使などを一時帰国を決め、韓国外交省は遺憾の意を表明した。
 韓国政府は世論の反発を抑えて昨年の日韓合意を履行する力がない。かといって、日韓関係の悪化は望まない。中国寄りの外交から日米韓との協調に舵を切っての日韓合意だから、一方的破棄は対北朝鮮でも経済面でも苦しい状況になりかねない。
 今年前半は、荒れそうな情勢を見極めるところからのスタートになりそうだ。

                           (仲)

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2016年12月24日 (土)

糸魚川大火に思う      ~ゆうてもええかな~

 22日発生した糸魚川市の火災は、市街地約150棟に延焼した大火となり、およそ30時間後に鎮火した。震災などによる火災以外では過去20年で最悪の被害となった。けが人は住民2名、消防団員9名の11名で、死者はいなかった。
 火災は木造住宅が密集した地域で発生し、1軒の家屋の火災が強い南風にあおられて飛び火し、日本海沿岸まで延焼した。飛び火で複数箇所に燃え広がったことで、地域の消防体制で対応することができず、延焼を食い止めることができなかった。昼間の発生で通報が早く、迅速な対応で避難誘導が行われたことは幸いだった。
 糸魚川市街地の周辺は、地形上、南風が吹いた場合に川沿いに気流が集まる場所にあり、強い風になることは知られていた。南風はフェーン現象で乾燥するため、火災が広がる傾向にある。1932年に大規模な火災が発生しており、このときも南風だったことが分かっている。
 火災は、燃える物と酸素と温度が揃うと発生する。消防の放水は、温度を下げることで鎮火させるのだが、強風で火災が広がるのが早かった今回は、延焼を食い止めることができなかった。
 地域の特性で片付けてはいけない。これから冬場、広い地域で乾燥した北風が吹く。気象庁から乾燥注意報が発表されたときは、火災が起こりやすい状況を予測しているから、火の取り扱いに注意が必要。
 燃える物を減らす、という意図で、耐火素材を建築に使用するのが有効だが、全国片っ端から適用するには時間がかかる。個人レベルだと、火事を出さない、消火器で消せるレベルで食い止めること。お近くの消火器の場所と使い方を確認されることをお勧めする。

 今年もご覧いただきありがとうございました。次回は年明け7日頃から再開します。

                        (仲)

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2016年12月17日 (土)

日ロ平和条約目処立たず      ~ゆうてもええかな~

 15、16日の2日間、ロシアのプーチン大統領が訪日、安倍首相との首脳会談に臨んだ。
 平和条約締結のための領土問題解決は進展無く、北方四島元島民の自由往来の条件作りを行うことのみ合意した。北方四島での共同経済活動実施のための法整備を開始するとしたが、日ロの利害は一致しないところがあり、実際に行うまでにはまだ障害が残っている。
 時期的に、アメリカ新大統領にトランプ氏が就任する直前であって、その後のアメリカの対応を見極める必要があるから、プーチン大統領側は従来の立場から日本側に歩み寄る状況にはない。クリミア併合に伴う欧米の経済制裁の足並みが崩れるなら、ロシアは日本に譲歩してまで経済協力を求めなくともよいから、トランプ政権の出方を待って日本との関係を考えればいい。
 日本側は、北方四島返還は最重要課題だが、今回は共同経済協力開始にとどまった。新しい法律の枠組みで行うとしているが、ロシア側はロシアの主権を譲らない。ロシアの法制度での活動は、四島がロシアの領土だと認めることになり、日本側は参加できない。
 日本としては、ロシア経済が落ち込むなか、極東地域の開発、特にエネルギー関係の開発に関与して、石油天然ガスの中東依存から分散させたい。ロシアとは対立ではなく、資金と技術で権益を確保する方向であり、ロシアも経済協力を得たいから、その点は利害が一致するが、アメリカの出方次第では、ロシアの選択肢が増える。
 安倍首相は任期中に領土問題を解決したいところだったが、今回は限りなくゼロ回答に近い。領土問題の見通しは、未だ見通しが立たない。

                         (仲)

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