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2022年6月11日 (土)

侵攻と食料      ~ゆうてもええかな~

 ロシアによるウクライナ侵攻から3ヶ月以上経過し、東部の攻防は長期化している。にらみ合っての停滞ではなく、激しい攻防が続いていて、消耗戦の様相を呈している。
 市街戦が続くルハンシク州セベロドネツクについて、ロシア軍が制圧目標を後送りしたとの見方がでている。ルハンシク州知事が10日述べたことだから、実際のところはどうか分からないが、ロシア軍が完全制圧できていないのは確かである。消耗戦とはいえ、ウクライナ側は欧米各国から武器を供与されており、補給線と武器精度の確保で対抗できているような形になっている。
 ロシアのウクライナ侵攻のあおりで、ウクライナからの食料輸出が滞っていて、世界的な食糧危機が懸念されている。国連の世界食糧計画は、世界で4400万人が飢餓の危機に瀕しているとして、ロシア軍が海上封鎖する黒海の航路確保を求めている。ウクライナは欧州の穀物庫と呼ばれる産地で、侵攻により、輸出用小麦やトウモロコシなどの穀物2000万トンが、南部オデーサ港などに滞留している。ロシアによる海上封鎖や機雷敷設の影響とされており、ロシアは欧米諸国の経済制裁解除を条件に海上封鎖解除の用意があるとしている。
 ウクライナと欧米諸国は、この条件は受け入れられない。ロシアもまた食料の輸出国で、食料輸出解禁はロシアに利がある。ウクライナの穀物輸出を確保することで、黒海沿岸が支配下であることを演出できる。また、解除されなくとも、経済制裁に加わらないアフリカや中東の国に対して輸出することで、ロシア側との関係を強固にすることもできる。さらに、ウクライナ側が拒否すると、世界的な食糧危機の責任を転嫁する狙いもある。
 食料というカードで欧米側に揺さぶりをかけた形だ。実際に穀物を押さえているのはロシア側で、欲しい国からの支持は取り付けやすいが、ロシア国内向けには、食料の価格高騰で物価上昇の影響が避けられず、長期化すると厭戦気分が高まり政権基盤が危うくなる。停戦に向けての模索も続くのだろう。合意に至るのはきわめて困難だが。
 
                           (仲)
 

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