コロナ禍のBCP ~ゆうてもええかな~
27日からまん延防止等重点処置対象地域に、大阪や北海道など18道府県を追加追加され、34都道府県に拡大した。さらに和歌山県が適用の要請を出したため、2月初旬はさらに拡大することになる。全国の新型コロナウィルス新規感染者数は28日に8万人を超え、日を追ってオミクロン株が身近に迫ってくる形になっている。感染者増加に伴って病床使用率が上昇傾向で、感染者増加が続けば、首都圏や関西圏で緊急事態宣言に移行する可能性が高まっている。
岸田首相は28日、濃厚接触者の待機期間について、感染拡大防止と社会経済活動の維持のバランスを考慮して、一般は10日間から7日間に、エッセンシャルワーカーは5日目に短縮することを決めたと表明した。オミクロン株の潜伏期間が従来の型より短い傾向にあることを踏まえての決定で、一方、濃厚接触者の待機によってエッセンシャルワーカーを始めとする事業が人手不足で停滞することに対しての対応になるという。
テレビやラジオでも、コロナ感染あるいは濃厚接触者待機で出演できなかったり代役での放送になることが目立つし、舞台でも代演や休演があると聞く。企業でも当然あり得ることで、小池都知事が28日の定例会見で触れたように、BCP事業継続計画の重要性を指摘する声がある。災害などと同様、コロナ禍での人手不足に対応する計画を事前に策定する動きが出ている。
もちろん、感染しないように予防対策を取った上でのことだが、それでも人手が足りない場合、小売業であれば、事務職からの応援を出す、一部売り場を閉じるとか。鉄道などであれば、運休せざるを得ない場合の間引き運転計画とか。
地震や台風といった災害に対応するBCPを策定するケースは多々あるが、コロナ禍を考慮しているところは少ない。大げさなシステム構築ができなくても、療養あるいは待機せざるを得ない人のバックアップをどうするか、くらいのことは考えておいた方がいい。人手が足りなくなってから慌てて対応すると対応が遅れるし、慌てたときは事故が起こりやすい。事前の対処が重要である。
(仲)