慎重にと言うけれど ~ゆうてもええかな~
25日土曜日あたりから、帰省シーズンが始まった。国内線旅客機の利用が増えている。
一方、24日、新型コロナウイルスの新たな変異株オミクロン株の市中感染が東京都で確認された。市中感染の確認は大阪府、京都府、沖縄県に続くもので、岸田首相は、オミクロン株の早期探知の徹底、濃厚接触者の宿泊施設での待機要請を柱とする封じ込め対策を実行していくと述べ、市中感染が確認された4都府県については全域で感染への不安のある方は誰でも無料で検査を受けられるようにする、とも語った。それを受けて東京では無料の検査が始まっている。
加えて岸田首相は、年末年始の帰省や旅行についてはオミクロン株の動向を踏まえ、慎重に検討していただくようお願いする、と呼びかけた。岸田首相としては、新型コロナウィルス感染拡大が政権基盤を揺るがす大きな要素との認識があるはずで、菅前首相が振り回されて支持を失っていったのを見ていたからだろうか、言葉だけは先手先手の対処になっているように映る。
帰省の移動時期と重なったこと、沖縄の米軍基地からの感染拡大と思われる状況があることから、慎重な検討を、との呼びかけになったのだろう。
オミクロン株に対応する手立ては、検査とワクチン3回目接種、外国人入国禁止の水際対策になるのだが、邦人帰国者の空港検疫で油性が判明したケースの濃厚接触者の追跡件数が増していて、そんな仲での市中感染確認だから、ある程度は国内にも入り込んできていると考えるのが妥当だ。
帰省ラッシュとまでいかずとも、移動で交通機関は混雑する。多かれ少なかれ、人は動く。新規感染者数が増えてきた場合の対処、何があるだろう。行動制限の強化しかなさそうに思える。
米製薬大手メルクが開発した飲み薬モルヌピラビルを厚生労働省がが審査中で、承認後、ただちに20万人分を配送し、来週から使えるようにするという。これも、ワクチンもそうだけど、世界中で需要が増えることが確実で、すでに在庫してある分はさておき、次に入ってくるのは遅れると思った方がいいのだろう。たぶん。
(仲)