第6波は来るか ~ゆうてもええかな~
世界保健機関WHOは26日、南アフリカで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株について、デルタ株などと並ぶ『懸念すべき変異株』に分類すると発表した。他の変異株と比べても感染力が高い恐れなどがあるためで、名称はこれまでの例にならい、ギリシア文字の順で『オミクロン株』とした。
このオミクロン株は、アフリカのボツワナで初めて発見され、南アフリカ共和国で拡散し、その後はイスラエル、香港、ベルギーなどでも確認された。EU、アメリカなどで南アフリカ共和過去を含む周辺各国からの渡航制限を実施しており、その影響で、WHOが30日にジュネーブでの開催を予定していた閣僚会議の延期を決めた。アメリカのニューヨーク州では、今月に入り、入院患者数が増えていることにに加えてのオミクロン株確認で危機感を示し、非常事態宣言を出して医療体制の確保を図っている。
日本では今月、新規感染者数が相当少ない状態で推移している。経済活動を徐々に動かしていこうということで、国内の人流を戻す方向であったり、海外からの渡航制限も一定条件で緩和しようとしている。このまま落ち着いてくれればいいが、世界的に感染再拡大の傾向であれば、再び水際対策、渡航制限の設定もやむを得まい。オミクロン株対応で、EUなどと同様の規制を行う。
岸田内閣にしてみれば、臨時国会召集を決めて本格始動するタイミングで、早急に手腕を試される状況となった。再びまん延防止、緊急事態の体制を敷くのか、経済を動かす方を優先するのか。
新型コロナウィルスに関しては、未だ不明な点が多く、人がコントロールできる状況とは言えない。オミクロン株についても、感染力が強い、変異株が多くワクチンが効きにくい、等の情報があるが、確定した情報ではない。ただし、第5波のように、感染拡大が急激に進んで医療体制が逼迫する怖れももちろんあるわけで、危機管理の体制を緩めないことだと思う。
第6波は来る。それを低く抑えるための感染拡大防止計画を準備することが肝心だろう。
(仲)