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2019年9月21日 (土)

豚コレラワクチン接種悲喜こもごも      ~ゆうてもええかな~

 農林水産省は20日、家畜伝染病の豚コレラ感染拡大に歯止めをかけるため、養豚場の豚へのワクチン接種を実施する方針を正式に表明した。国の防疫指針を見直し、都道府県知事の判断で予防的ワクチン接種が可能になるようにする。
 豚コレラの発生は1年前で、当初は岐阜県や愛知県、その出荷先の大阪府などで確認されていたが、豚コレラワクチン接種を行わず、殺処分で封じ込めて沈静化を待つ方針とした。豚コレラワクチンを使用すると、国際的ルールで『清浄国』から『非清浄国』に格下げされ、輸出相手国によっては豚肉やハムなどの加工品、豚皮革製品の輸出を制限される怖れがある。また、今回の農水省の方針では、予防ワクチンを接種した豚の流通は一定の区域内に制限される。このためワクチン接種の実施場所は感染が広がっている地域に絞られる見通しだが、その実効性は疑問視されている。豚肉や皮の流通経路は複雑で、卸売市場から業者、小売りへと流通する過程で、産地や個体を識別する履歴を明確にするルールが確立されておらず、追跡は現時点では難しい。それだけに、風評被害、豚製品の買い控えや値崩れを懸念する業者が多い。
 売り手側の理屈では困ったことになった形だが、生産農家は歓迎している。何しろ、1頭感染しても施設内の全頭を殺処分しなければならない。防疫に留意しても野生のイノシシなどが媒介しているとなれば、対策費用が経営の負担となる。生産者側は早期のワクチン接種を望んでいた。
 農水省は流通業者や輸出への影響が大きく、いったんワクチン接種すれば、清浄国に戻るまでに10年単位の期間を要するため、封じ込めようとしていた。しかし13日、埼玉県で豚コレラ感染を確認し、関東に感染が拡大したため、封じ込めは困難との判断から、方針を変えざるを得なかった。
 人間には感染せず、食用には全く害はないのだが、今後の運用の仕方、ワクチン接種の範囲と流通制限の具体策を決めねばならない。さらなる拡大の前に。
                            (仲)

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