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2019年9月28日 (土)

関西電力経営陣の自覚      ~ゆうてもええかな~

 19日、東京電力福島第一原発事故を巡り旧経営陣3人が強制起訴された裁判で、東京地裁は無罪判決を言い渡した。津波を予測し防潮堤などで予防できなかった業務上過失致死傷罪に当たるかどうかが争われたが、原発の運転を停止するほど巨大な津波が来るとは予測できなかったとして、無罪の判断となった。未曾有の大事故で直接間接問わず多くの犠牲者を出したが、刑事罰には当たらないということになる。今年の台風15号の大規模停電のことでも、刑事責任の有無に関わらず、利用者の生活や事業経営に直結する、社会的責任を負っている公益性の高い企業であることをどの程度自覚しているのだろうか。
 こちらは利用者への実害に直結する案件ではないが、あるいは信頼を損なうという意味で大きな問題かもしれない事実が明らかになった。関西電力は会長、社長など経営幹部20人が2011年から17年までの間、福井県高浜町の元助役の男性から、総額約3億2000万円を受け取っていたことが分かった。高浜町には関電の高浜原子力発電所があり、その関連工事を請け負う建設会社が税務調査を受けた際に判明し、金品を受け取った経営幹部は所得税の修正申告をした。27日の記者会見では、関電社内で処分を行い、辞任は否定した。
 単純に考えると、電気料金含む収入から原発関連の工事が発注され、受注した会社の地元の元助役から関電経営幹部に金品が渡ったわけで、ぐるり一周しているように見えなくもない。これも、今までの情報だけであれば、おそらく経営幹部は刑事責任は問われない。ただ、関電の記者会見後に、社内調査の報告書や役員らの処分について取締役会に報告していなかったことが明らかになっていて、このことが社内、あるいは株主から責任を問う声が上がりそうだ。それに、原子力発電所関連での立地自治体との不適切な関係が明らかになったことで、今後の原発行政の透明性、公正性が疑われかねない。
 自身の不祥事を取締役会に報告しない経営陣。社会的責任をどの程度自覚しているのだろうか。
                            (仲)

2019年9月21日 (土)

豚コレラワクチン接種悲喜こもごも      ~ゆうてもええかな~

 農林水産省は20日、家畜伝染病の豚コレラ感染拡大に歯止めをかけるため、養豚場の豚へのワクチン接種を実施する方針を正式に表明した。国の防疫指針を見直し、都道府県知事の判断で予防的ワクチン接種が可能になるようにする。
 豚コレラの発生は1年前で、当初は岐阜県や愛知県、その出荷先の大阪府などで確認されていたが、豚コレラワクチン接種を行わず、殺処分で封じ込めて沈静化を待つ方針とした。豚コレラワクチンを使用すると、国際的ルールで『清浄国』から『非清浄国』に格下げされ、輸出相手国によっては豚肉やハムなどの加工品、豚皮革製品の輸出を制限される怖れがある。また、今回の農水省の方針では、予防ワクチンを接種した豚の流通は一定の区域内に制限される。このためワクチン接種の実施場所は感染が広がっている地域に絞られる見通しだが、その実効性は疑問視されている。豚肉や皮の流通経路は複雑で、卸売市場から業者、小売りへと流通する過程で、産地や個体を識別する履歴を明確にするルールが確立されておらず、追跡は現時点では難しい。それだけに、風評被害、豚製品の買い控えや値崩れを懸念する業者が多い。
 売り手側の理屈では困ったことになった形だが、生産農家は歓迎している。何しろ、1頭感染しても施設内の全頭を殺処分しなければならない。防疫に留意しても野生のイノシシなどが媒介しているとなれば、対策費用が経営の負担となる。生産者側は早期のワクチン接種を望んでいた。
 農水省は流通業者や輸出への影響が大きく、いったんワクチン接種すれば、清浄国に戻るまでに10年単位の期間を要するため、封じ込めようとしていた。しかし13日、埼玉県で豚コレラ感染を確認し、関東に感染が拡大したため、封じ込めは困難との判断から、方針を変えざるを得なかった。
 人間には感染せず、食用には全く害はないのだが、今後の運用の仕方、ワクチン接種の範囲と流通制限の具体策を決めねばならない。さらなる拡大の前に。
                            (仲)

2019年9月14日 (土)

東京電力の災害復旧対策      ~ゆうてもええかな~

 8日から9日にかけて、首都圏に接近、上陸した台風15号は、各地に甚大な被害をもたらした。特に停電被害が長期化しており、千葉県内の多くの地域で、一週間経ってもまだ復旧していない。当初東京電力は2日程度で復旧すると見込んでいたが、その後、長期化するが1週間かからない程度と公表したものの、13日の時点で停電は16万戸を超えており、最長で2週間かかると見通しを修正した。
 千葉県の三分の二を超える地域で大規模な停電が発生した理由は、台風15号接近時の強風にある。千葉市中央区で最大瞬間風速57メートルを記録しており、千葉県内各地で観測史上最大級の強風に見舞われた。一方、君津市の高圧送電線の鉄塔2基が倒壊して停電地区が拡大したのだが、この鉄塔の国の安全基準は、風速40メートルで設定されており、経験したことがない強風で設備が被害に遭っていることは、残念ながらやむを得ないこととしよう。
 問題は、台風通過後の復旧体制である。13日の記者会見で東京電力側は、当初は従来の経験で復旧見込みを公表していたが、実際は経験したことがない規模の倒木や設備被害で現地に近づけず、停電で携帯電話やインターネットがつながらないため情報共有に遅れが生じたとした。ここが一番の問題、危機意識の脆弱さが表れたところだろうと思う。
 送電線の鉄塔が2基倒壊したと分かった時点で、すでに経験したことがない被害状況であることが想像できるはずで、全体の被害状況の把握をせず、通常の停電復旧作業で対応を始めてしまった。電力という、生命に関わるライフラインを提供する側として、この対応はお粗末ではないか。
 ここ数年、各地で台風や大雨の被害を経験し、その状況はほぼ全国同時に伝わっている。鉄道では計画運休の考え方が定着したくらいで、被害や利用者の不便を軽減することを考え始めている。電力は計画停電などされると問題が大きいから、代わりに設備の被害があった場合のバックアップ体制、災害時の被害想定見直しは必要なのではないか。
                               (仲)

2019年9月 7日 (土)

内閣改造は大幅に      ~ゆうてもええかな~

 安倍総理は11日に内閣改造を行う。参議員選挙が終わり、G20からG7サミットまでの日程をこなした。10月には消費税増税があり、天皇の即位礼正殿の儀に来訪する海外からの賓客に対応する。日程が詰まっていて、内閣改造のタイミングはこのあたりだったのだろう。
 すでに次期人事の報道が目立っていて、麻生副総理兼財務相と菅官房長官の留任は確実とみられている。同時に自民党役員人事も行い、二階幹事長、岸田政調会長も続投とされている。
 それ以外の閣僚、党役員は、大幅に変わりそうだ。特に内閣は、どうやら茂木経済再生担当相が外務大臣に起用される方向で固まっているようだ。それから、小泉進次郎氏の処遇だ。年金や医療、介護制度の在り方を議論する新たな会議を設置し、その担当特命大臣に起用するという案も浮上している。だが、通常で考えれば有りだが、このタイミングではどうか。
 今回の組閣で総理が重要視しているのは、憲法改正論議を促す布陣で臨むことだ。自民党総裁任期を延長して取り組んでいる憲法改正のリミットは、来年9月の総裁任期満了になるはず。はず、というのは、再延長、あるいは総理と党総裁を分離するといった、任期を延長する方法があるにはあるからだが、まず内閣の総意をまとめて国会の議論に持ち込みたい。その点で、同意することが入閣の最大の条件になるだろう。
 それから、いわゆる入閣待機組の処遇だ。衆院5回、参院3回当選が入閣ラインとされているが、これに該当しながら入閣経験が無い議員が約70名ほどいるらしい。内閣の大臣は原則14名、必要があれば3人まで増やせる。現在は17名、さらに復興庁、東京オリンピック・東京パラリンピック推進本部という期間限定の組織の長として2名、合わせて19名。自民党内各派閥では待機組を押し込む活動に熱が入る。ただ、新任が入ると、何人かは失言や不祥事で辞めていく人がいる。今回は消費税増税後、海外の情勢による経済を支える仕事ができないと、安倍内閣自体の支持を失いかねない。人選、重要だろうな。
                              (仲)

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