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2019年3月23日 (土)

化学工場爆発と企業の危機管理      ~ゆうてもええかな~

 中国東部の江蘇省塩城市内の化学工場で21日午後、大きな爆発が起きた。従業員と周辺住民が被害に遭い、少なくとも47名が死亡、600名以上が負傷した。すでに鎮火しているが引火性の化学物質が残っている可能性があり、周辺住民ら4000人が避難しているという。
 事故原因などは当局が捜査するだろうし、この事故そのものについては論評しない。ここでは事故発生時の企業の対応を考えておく。
 このような事故が発生したとき、製造業の購買担当は一斉に、仕入れ先に対して事故の影響を問い合わせる。化学メーカーに限らず、どの業種でも、仕入れている原材料の供給が止まらないか確認する。事故を起こした工場と取引が無くても、仕入れ先、その仕入れ先へと遡ると、どこかで影響を受けている場合がある。ここ10年くらいで頻繁に耳にするようになった、サプライチェーンを意識したリスク管理の考え方である。
 製造業の原材料の多くは、鉱物や生物などの資源からスタートする。一部、リサイクルもある。これらの資源を精製して加工して、原材料を作る。今回の工場は農薬の原料を製造していたらしく、その原料を仕入れた企業が農薬あるいは別の製品を製造して、それを仕入れて、最後はユーザーに販売する。仕入れ・加工・販売の流れで複数の企業が連なっているから、どこかで供給が止まると販売する製品の製造が止まる。だから最近では、企業の購買担当が、購入業者に対して、仕入れ先を調査してサプライチェーンが途切れることがないよう対応を求めるケースが増えている。
 化学工業は成熟、衰退期に入って淘汰が進み、遡れば原料の供給元は数社しかないケースも多々ある。だから事故があると、事故を起こした当事者でなくても、製造量が一時的に減るから、必要量確保が難しくなる。工場の事故以外に、地震水害紛争などがあれば、操業停止や流通停滞で原材料の入手が困難になる。サプライチェーンは国境関係なく、企業の危機管理に組み込まれている。
 当然、事故を起こした企業はサプライチェーンから外される。事故を起こさない管理が必須だ。

                            (仲)

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