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2019年2月23日 (土)

はやぶさ2が見せた可能性      ~ゆうてもええかな~

 宇宙航空研究開発機構JAXAは22日、探査機はやぶさ2が、地球から3.4億キロ離れた小惑星りゅうぐうに着陸したと発表した。金属弾の発射を確認し、予定ではこの際に舞い上がった表面の岩石や砂が回収装置に格納し、カプセルで地球に持ち帰ることになっている。
 着陸までには、緻密な準備と計画があった。当初、昨年10月の着陸を予定していたが、小惑星りゅうぐうの地表を調査した結果、想定していた平地が無く、岩で覆われていたため、10月の着陸を断念した。着陸目標地点を定め、周囲の地表データを収集して三次元の地形図を作成し、直径6メートルの平地をターゲットとして、着陸計画を作成した。
 通信に往復40分かかる距離にあるので、リアルタイムでの地球からの遠隔操作はできない。高度45mまで誘導し、事前に設定した位置からは、はやぶさ2自身が自律的に地形を判断して姿勢を制御する方式とした。推進エンジンは12基、それぞれのばらつきを考慮して、噴射のタイミングなどのプログラムを設定し、着陸に臨んだ。着陸時間は数秒、再度上昇して、次のミッションに移る。技術を結集し、精度を高めた故の成果である。
 目的は、小惑星の岩石のサンプルを持ち帰ること。地球は、太陽系形成時に岩石などが集まって固まったため、高温になったとされている。小惑星は温度変化が小さいため、太陽系が形成された当初の状態を保っているとみられ、太陽系の成り立ち、さらには水や炭素の存在の有無を調べる。生物の起源が小惑星などの彗星由来との仮説があり、サンプル次第ではその検証できるかもしれない。もちろん、ピンポイントで着地してサンプルを持ち帰る技術は、宇宙探査技術として広く応用できる。月の無人探査も、将来的には視野に入っている。
 地球に生命があふれているのは、月や火星などと比べて、明らかに特殊な実態だが、精密に調査してみれば、生命の根源、あるいは生物を構成する材料が地球以外にも存在しているかも知れない。サンプルを持ち帰って分析することの意義は、非常に大きい。
                          (仲)
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2019年2月16日 (土)

GDP速報値が示す景気弱含み      ~ゆうてもええかな~

 内閣府が14日、昨年10~12月期の国内総生産・GDPの1次速報を発表した。物価の変動を除いた実質で昨年7~9月期より0.3%増、年率換算では1.4%増だった。政府発表の統計数値が正しいかどうか国会でもめている状態なので、ざっくり傾向だけ見ておこう。
 比較対象は昨年7~9月期のGDPだが、この時期は7月の西日本豪雨、9月の台風の影響で、年率換算でマイナス2.6%だった。だから10~12月期はその影響、野菜高騰や観光の手控えが解消されるだけで、プラスに転じることは確実だったが、前期分を埋めるまで戻らなかった。ということは、自然災害以外の下押し要因があることになる。
 プラス要因は、個人消費、設備投資、輸入。国内の消費はある程度回復したようだ。問題は輸出で、中国の景気減退が影響し始めている。自動車関連部品、建設機械、スマートフォン関連の製造用部品、検査機器用部品などが落ち込んだ。米中貿易戦争は未だ収拾の気配がなく、成長鈍化の情報が入ってきている。この状況を考えると、エコノミストの分析ではプラスに転じたと歓迎する論調は少なく、横ばいとみるのが妥当という意見もある。
 強気な見解が出てこないのは、10月の消費税増税を控えているからだ。今年10月以降、国内消費が落ち込むことを計算に入れる必要があって、政府は景気下支えの対応に迫られる。そこで、中国を筆頭とした世界経済が減速すると、少々のてこ入れでは間に合わない。夏の参院選を控え、政府としては経済成長を確実にしておきたいところなのに、今回公表した昨年10~12月期GDPの数値は、先行き不透明感が拭えない結果だ。
 10月の消費税増税は、増税分を幼児教育の無償化など社会保障に充てることを決めていて、その撤回は安倍政権の基盤を弱くする。防災・減災関連の公共事業を補正予算で行っているが、公共事業は人手不足の影響で効果に限界がある。今のところ、プラスに転じる材料が思いつかない。明るい話をしたいけどね。
                            (仲)
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2019年2月 9日 (土)

豚コレラ拡大の影響はどこまで      ~ゆうてもええかな~

 昨年、岐阜の養豚場で豚コレラを発症した豚が確認され、殺処分など封じ込めを行ってきたが、今月に入り、愛知県でも感染が確認され、そのうち豊田市の養豚場から子豚を出荷した5府県の養豚場で、豚コレラ陽性となり、殺処分が進行している。
 豚コレラは、豚、イノシシに感染する伝染病で、感染力が強く致死率が高い。過去にヒトへの感染報告はなく、市場に出回っている豚肉を食べても害はないとされている。
 ヒトには感染しないが、畜産農家には打撃が大きい。治療法がなく、家畜伝染病予防法の中で家畜伝染病に指定されている。感染が確認された豚生産農家の豚は全頭殺処分、近傍の生産農家にも移動制限などが指定され、消毒含む防疫措置が済むまで出荷できない。豚生産農家にとっては大きな痛手になる。
 国単位では、豚や豚肉、豚肉加工製品、皮の輸出が一時停止され、相手国の受け入れ確認ができた範囲から輸出再開している。扱いが一律でないのは、2007年に国際機関の規定で豚コレラ清浄国とされており、相手国によって豚コレラ感染リスクへの対応が異なるため、全面受け入れ停止のケース、感染確認の5府県以外の生産品のみ受け入れるケース、全面的に受け入れるケースがある。いずれにしても、豚肉、ハム、ベーコンなどの加工品含め、輸出量が制限される。
 今回の場合、元々の岐阜県愛知県で発生した感染源が分かっていない。豚とイノシシしか感染せず、感染経路は糞尿や体液が主。野生のイノシシの感染が確認されているが、媒介と考えるには範囲が広い。愛知県が立ち入り検査して防疫面で合格とした養豚場で1ヶ月後に感染が確認されたため、防疫体制の根本的な見直しが進められている。
 現状でも影響が拡大しているが、感染源が特定されていない以上、さらなる拡大がないか、全国で総点検に動いている。生産農家、加工業者にまで影響が及ぶため、どの時点で終息と言えるのか分からないが、少なくとも1、2ヶ月は続報に注目したい
                            (仲)
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2019年2月 2日 (土)

トランプ政権2月のハードル      ~ゆうてもええかな~

 1月25日、トランプ大統領はメキシコ国境の壁建設費用を含まない暫定予算を承認した。これで35日間に及ぶ政府機関一部閉鎖が解除された。トランプ大統領は当初、議会に対し、壁建設費用を盛り込んだ予算を要求して、前年度予算期限切れで政府機関閉鎖に突入しても譲らなかったが、2月15日までの暫定予算を飲んだ。暫定予算で政府機関が稼働している間の2月5日、一般教書演説を行う。
 一般教書演説は、今年一年間の政策課題を議会に説明する場で、トランプ大統領は米中貿易戦争のほか、国境の壁など不法移民対策、インフラ整備などで今後の方針を説明するとみられている。壁建設で新たな動きが明らかになれば、議会との対立は収まるどころか激化する可能性もあり、暫定予算の期限である2月15日をにらんでの攻防が焦点になる。すでに35日間の閉鎖で、空港やFBI、沿岸警備を含む80万人の職員が無給で自宅待機になったばかりで、まだ壁建設に拘れば、国民の支持が離れることもあり得る。
 2月末、米朝首脳会談が開催されるとみられている。これも大きなハードルになりそうな気配だ。前回の会談以降、実質的な北朝鮮非核化の進展がなく、トランプ政権は外交面での成果を得ることが難しい状況だ。
 米中貿易協議も高いハードルとなっている。3月1日に追加関税猶予期限を迎え、閣僚級協議が行われていたが、輸入量増加で成果を主張する中国と、米国企業に対する技術移転の強要などの中国の構造課題改善を求めるアメリカとで調整が難航し、決着は2月中に開かれる首脳・閣僚会談に持ち越した。状況は不透明で、溝が埋まらなかった場合の対応と、米中を含む世界経済への影響が懸念されている。
 トランプ大統領は、来年の大統領選挙での再選のために、アピールできる実績作りを目指しているが、1月中は空回り。まずは5日の一般教書演説で何を言い出すか、注目だ。
                              (仲)
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