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2018年5月 5日 (土)

世界自然遺産登録の難しさ      ~ゆうてもええかな~

 政府は4日、ユネスコに世界文化遺産として推薦した長崎・天草の潜伏キリシタン関連遺産について、諮問機関であるイコモスが登録を勧告したことを発表した。また、世界自然遺産として推薦した奄美大島・徳之島・沖縄島北部・西表島について、諮問機関IUCNが登録延期を勧告したことも発表した。ともに6月のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否を審査される。
 文化遺産の長崎・天草キリスト教遺産群は、イコモスの勧告を受けて一度推薦を取り下げ、潜伏キリシタンに焦点を当てて再構築して、今回の登録勧告になった。遺産そのものの価値だけでなく、江戸時代の禁教期という歴史の産物であること、即ち文化を明確にした。
 奄美・沖縄の自然遺産は、大陸から切り離された島で独自の進化を遂げた生態系と、固有種が多く生息する生物多様性について価値ありとして推薦したが、IUCNは生態系に疑義があるとした。指定する地域が4島の24区域に分断されていて、そのうち半数が100ヘクタール以下の小さな地域で、これらが点在しているため、生態系が維持できるのか、という観点から、登録延期を勧告した。
 奄美・沖縄の自然遺産は、固有種の多さから保護されるべきものだが、沖縄北部は米軍北部訓練場跡地があるため区域が分断された形であるため、区域のつながりを否定された形だ。ここを加えることができれば、IUCNの疑義の根拠が薄れる。
 世界遺産では、人の手が加わらない景観や、生物学的、地学的歴史の証拠が自然遺産になる。観光客が押し寄せれば、生態系が狂ったり地形が変わったりする怖れが出てくるから、人と自然遺産の共存が難しい課題になってくる。観光客を呼ぶ気がないなら関係者以外立ち入り禁止にすればいいが、観光客を呼ぶつもりで世界遺産登録をすると、維持の責務が非常に重くなる。西表島などは、自然が人を呼ぶ資産だから、ガイドなどの整備が必須だ。
 富士山は、自然遺産で登録できず、文化遺産に切り替えた。登録も維持も、自然遺産は難しい。
 
                              (仲)
 
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