« エルサレム首都認定の思惑      ~ゆうてもええかな~ | トップページ | 大飯原発廃炉の企業判断と政策      ~ゆうてもええかな~ »

2017年12月16日 (土)

伊方原発運転差し止めで示した判断      ~ゆうてもええかな~

 13日、広島高裁で、四国電力伊方原発3号機運転差し止めの仮処分を広島市と松山市の住民が求めた抗告審で、広島地裁の決定を覆し、運転を禁じる決定をした。伊方原発3号機は今年10月から定期検査のため停止中で、来年1月再稼働を予定していた。仮処分は即時に効力が発生する。今回の決定に対し、四国電力は広島高裁に保全異議申し立てと仮処分の執行停止の申し立てをする方針で、これで執行停止が認められない場合、決定に従い、来年9月30日まで運転できない。期限付きなのは、同時に広島地裁で運転差し止めの訴訟について審理が続いており、異なる判断が出る可能性を考慮したものだ。
 今回の広島高裁が示した判断で、主なポイントが3点ある。一つは、高裁で運転差し止めの決定をした初めての案件であること。東日本大震災以降、福井地裁と大津地裁で差し止めの判断がされたが、いずれも高裁での抗告審では認めなかった。
 二つ目は、火山の影響を重く見たこと。原発の立地が安全であることを立証するのは四国電力の責務であって、原子力規制委員会の適合判定に不合理がないことで立証の代替とできるとした上で、9万年前の阿蘇噴火の際、火砕流が伊方原発敷地内に到達していた可能性は低い確証がないとして、原子力規制委員会の適合判断は不合理とした。今まで、地震や津波の影響に関して審理されてきたケースが大半で、火山の影響をを指摘して運転を差し止めたのは初めて。火山、というより、原発立地にあらゆる災害を想定して検討する立場は妥当だと思う。
 三つ目は、原発立地から100キロ離れた広島市を、原子力災害が及ぶ地域と認定したこと。単純な距離ではなく、災害が及ぶかどうかで判定されている。
 地震と津波の影響に関しては、原子力規制委員会の適合判断は妥当としている。検証の精度が上がれば、異なる判断が出てくるのだろうが、可能性が低い確証がないときは安全でないと推定する考え方は、地震国火山国日本では必要だろう。天災、人災含めて。
 
                            (仲)
 
                             戻る

« エルサレム首都認定の思惑      ~ゆうてもええかな~ | トップページ | 大飯原発廃炉の企業判断と政策      ~ゆうてもええかな~ »