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2017年10月28日 (土)

東京モーターショーと無資格検査      ~ゆうてもええかな~

 東京モーターショウーが25日開幕し、28日から一般公開も始まった。
 自動車の技術開発は主に、電気モーター化と自動運転で競争が激しい。電気自動車は、充電式が出始めていて、燃料電池車の展示も出ている。
 自動運転は、完全自動化が目標だが、すでに障害物を検知して停止するシステムは汎用化されており、センサーとAI技術で運転をサポートするシステムは試験段階に入っている。
 従来のガソリンや軽油を燃料とするエンジン搭載のみの自動車とは、駆動系と制御系が全く変わっていて、過渡期にある業界だから、ビジネスチャンスも広がる。自動運転は、トラックやバスなどの大型車で先行需要がありそうだが、道路環境の整備も必要であれば、関連企業含めて大きな市場となるだろう。
 夢は見たい。それと同時に、夢を実現する技術が必要になる。最先端技術を搭載した車でも、故障やトラブルが起きては何にもならない。
 現在でも、自動車産業の品質基準は厳しく規定されている。故障が事故に直結し、人命に関わる機械だから、故障させないための品質管理システムが設定されている。その厳しさは、家電機器の比ではない。だから、完成検査の無資格検査員実施は深刻な問題で、重大だけど、法律の規定がなく自社基準での検査員認定に任されている。おそらく、法律で認定検査員の完成検査を義務づけると、輸入車に適用できるのかという摩擦が生じるだろうから、法的義務にできないのだろう。
 日産に続き、スバルでも無資格検査が明らかになった。自動車の技術、モーターや自動運転装置搭載車が出てくるのだから、検査方法も変わるだろうし、検査する基準と、検査して合格かどうか判定する技量が整わないと、安全な車だと言えない。
 先端技術の未来が明るく、システムは複雑になる。出荷検査する能力は、ますます重要になりますぞ。
 
                             (仲)
 
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2017年10月21日 (土)

衆院選投票日に嵐来襲      ~ゆうてもええかな~

 日産自動車と神戸製鋼所の不正のニュースは、現在進行形で明るみに出ているが、前回前々回で触れた繰り返しになるから、ここでは触れない。
 22日投開票となる衆院選は、当日に台風接近の予報が出ており、特に西日本では強風と、秋雨前線による大雨に対する警戒を気象庁が呼びかけている。不急不要の外出を控えた方が良いから、なるべく安全な、暗くなるまでに投票を済ませたい。
 風で飛びそうなものは片付ける必要があるから、一部では選挙ポスター掲示板の撤去を前倒ししたり、離島では投票を21日に繰り上げて、台風が来る前に選挙管理委員会に運ぶ判断をしたところもある。
 天候は荒れ模様だけど、選挙戦はどうだっただろう。第三極の新しい風が吹く気配があったが、早々に逆風にさらされた。今の政界は、与党への追い風は強くないが、反与党の風向きが安定せず、風力が衰えている。政局は、もはや選挙後の野党編成への動きに移っている。当選が確定してから、離合集散が見られるだろう。
 投票日に天候が悪いと、無党派層の投票率が減り、組織票を持つ党が強くなるのが一般的だ。その点も与党には有利で、日産と神鋼の問題が大きくニュースで取り上げられて世間の耳目が集中したのも、世論が与党批判に集中しない方向に作用した。
 経済面で、株価が連騰している。アメリカの好景気に引っ張られる形で、国内の経済が好転している実態は見られない。消費増税で国内消費が減速するのは目に見えているから、与党にとって本当の山場はそこ、すなわち2年後の次期参院選での審判が注目点になる。
 与党政策が手詰まりで、ひとたび新しい風が吹けば厳しい状況なのに、世論は嵐とならず。政局というコップの中の嵐が、22日から吹きそうだ。
 
                             (仲)
 
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2017年10月14日 (土)

神戸製鋼データ改ざん拡大      ~ゆうてもええかな~

 前回、日産の問題を書いたばかりだが、今回の件は同列で語れない規模の問題に拡大する可能性があるので、整理しておく。
 神戸製鋼所は8日、アルミニウムや銅製品の一部で強度や寸法などを偽って出荷していたと発表した。この時点では、国内の生産拠点と子会社から出荷した分で、出荷先は200社程度だったが、13日の会見では、中国・マレーシア・タイのグループ会社を含む16の製品でデータ改ざんなどの不正があり、出荷先は国内外500社にのぼると公表した。まだ調査は完了しておらず、影響拡大が懸念されている。
 日産のケースとの決定的な違いは、神鋼の製品は素材に近いものということだ。日産は途中の工程内検査は、公的規定ではないが実施しており、完成品検査の問題だから、販売先の追跡が可能で、影響範囲が推定できる。
 神鋼はアルミや鋼材、金属管で、飲料缶から自動車や新幹線、航空機やミサイルの部品に使われている。自動車で見ると、自動車の部品は下請け孫請けといった委託先で加工したり、部品の形で購入したりするから、全車種のどこに神鋼製の素材が使われているか調査するのに時間がかかる。追跡先が広範囲になっている。
 不正の内容も、顧客の要求を満たさず性能データを改ざんして出荷したケースから、検査も試験も行っていないケースまであり、ミスとか従来からの慣例の類いではなく、組織ぐるみで意図的に性能データを書いて出荷していいと考えていたことになる。
 自動車部品など顧客がリコールすることになれば、当然、神鋼に補償請求するだろう。本気で立て直すなら、影響範囲を調査して補償等の対応をすること、関連会社含め全生産拠点の検査部門を見直して、合格しない製品は出荷しない体制にすることが必須だ。信頼はコンプライアンス遵守と検査コストをかけないと、得られませんよ。
 
                          (仲)
 
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2017年10月 7日 (土)

日産無資格検査の問題点      ~ゆうてもええかな~

 日産自動車は先月29日、国内工場での軽自動車を除く車両生産で、完成車検査に不備があったことがわかったと発表した。この時点で完成車両の登録を止めたが、その後、2014年から無資格の検査員が完成検査をして、資格がある検査員のハンコを押して合格とし、出荷していたことが分かった。日産自動車はリコールを届け出て、日産販売の車種、および日産の工場で製造し他社に供給した車種、合わせて38車種116万台を対象に再検査を行う。
 まず、基本的な問題点。完成した車の検査は、国の手続きを代行して完成検査を行う。検査員は、各社基準で認定することになっており、日産でも基準があって検査員を認定している。それに加え、検査員を支援する役割の『補助検査員』がいる。それ自体は問題ではない。認定検査員が検査するときに手伝うことは支障ない。
 問題は、補助検査員単独で検査をしたことだ。おそらく、検査するに足る技量があったのだろうが、できたとしても、認定されていない検査員が完成検査をしていい決まりではない。決まりを守らず出荷された自動車は安全だという根拠がない。
 工場内では様々な検査がある。材料の受け入れ検査、組み立て途中の工程内検査。チェックシートで確認するだけの検査があるし、検査機器を使うなど合否判定を技量が必要な検査、法的もしくは公的に取り決めがある検査がある。完成検査は国の手続き代行だから、国に断り無く検査員の決まりを変えてはいけない。そういう認識が薄れたのではないか。工程内検査と同じ感覚で。
 さらに根深い問題として、少子高齢化がある。ベテランが定年で減り、若い社員の採用が少なくなれば、技術や資格を持つ人の不足、決まり事の伝承の断絶が起こる。今後も続く問題で、日産に限らず製造業のどこでも同じ問題を多かれ少なかれ抱えているはず。
 検査できる力量がある人が検査する。検査資格認定を決めたら認定者の検査結果が有効である。国際基準で求められていることだ。製造業の信頼に関わることですぞ。
 
                             (仲)
 
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