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2017年3月25日 (土)

ヤマトとアートの選択      ~ゆうてもええかな~

 ヤマト運輸が春闘の労使交渉を経て、従業員の負担軽減の一環として宅配サービスの配達時間の見直しを決めた。また、運賃の値上げも発表した。ネット通販での輸送量増が背景にあると言われ、確かに増加傾向にあるが、直近で国内の配達個数が急増したイメージはなく、ネット通販業者の宅配サービスがヤマト運輸に集中したためと見られる。
 引っ越し業者大手のアートコーポレーションは、繁忙期である3月4月の受注を前年比8割に抑えた。この時期は企業の人事異動、入社入学に伴う引っ越しが集中する時期で、特に人事異動での引っ越しは発令から着任までの期間が決まっているから申し込みが集中する。この時期の需要に合わせて人員を確保しているわけではないから、1組で2件を担当するなどで、長時間労働を強いられる。そこを調整し、日にちをずらす案内をする、一日当たりの所定件数以上の注文は断るなどして、長時間労働を回避する狙いだ。
 運送業者の労働環境改善は深刻さを増している。ドライバーを増やして対応する方向に行かず、受注を絞に荷主に負担を求める方に舵を切る点でヤマトとアートの選択は共通している。
 ファミリーレストランで深夜スタッフが確保できずに24時間営業を止めるなど、人手確保が困難で、働き方改革で長時間労働を規制しようという世間の動きに沿った流れになる。大手だからできることで、断れない中小の業者は負担が増えるかもしれないが、しわ寄せを転嫁ではなく、発注元が負担を受容することが重要だ。短納期の輸送を求めない、可能であれば輸送時期をずらす。オプションのサービスには対価を払う。運送業者の事故、荷物の破損、誤配、遅配を防ぐ観点からも、荷主側が理解するべきだろう。現実はそうはいかないかもしれないが、転換すべし。労働人口が増える社会ではないのだから。

                           (仲)

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