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2013年5月25日 (土)

放射性物質漏出      ~ゆうてもええかな~

 25日、日本原子力研究開発機構は、東海村の素粒子実験施設で放射性物質が施設外に漏れたことを公表した。実際に事故が起きたのは23日で、国や茨城県への通報は1日半遅れた。
 漏れた、と書いたが、実際は実験施設内の放射線量が通常の10倍になったために換気ファンを回した、その排気路が施設外につながっていて拡散したというから、自ら放出したようなものだ。研究員4人が被爆し、その他に出入りした50名ほどが検査中。今のところ、周辺環境に異常は無い。
 少量であっても、放射性物質を外部に出し、その通報が遅れた。周囲から見れば管理がずさんで、危機意識が低い。原子力機構は、高速増殖炉もんじゅの管理もしており、1万件に上る点検漏れがあったことから、原子力規制委員会が再稼働に向けた作業を停止するよう求めたばかりだ。東海村の研究員個人の資質ではなく、組織全体の放射性物質管理の意識に問題があると考えるべきだろう。
 敦賀原発では先週、2号機の建屋直下の断層が活断層であると原子力規制委が認定し、日本原電は反発して、独自調査の結果を7月にも出す構えだ。個人的には、原子力規制委は断層調査に注力しすぎで、原子炉そのものの安全性の調査がおろそかと思われるのが疑問だが、再稼働に向けてなりふり構わぬ日本原電の対応も、放射性物質を扱う当事者意識が感じられない。
 有害物質の規制は、汚染度と経済界の要求とが天秤にかけられてきた。水銀、PCB、フロン等々、挙げればこの欄に書ききれない。何十年後か、放射性物質規制も同様に厳しくなる。周辺住民の不安が高まれば、規制強化に拍車をかける。危機意識を強く持ってほしい。

                     (仲)

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2013年5月18日 (土)

橋下発言      ~ゆうてもええかな~

 日本維新の会共同代表である橋下氏の発言に、様々な反応が飛び交っている。
 いわゆる慰安婦関連の発言なのだが、橋下氏は主張を繰り返し、日本維新の会幹部は擁護、所属国会議員は対応が割れ、他党はほぼ否定的。諸外国の反応で、注目すべきはアメリカの反応だろう。従来、アメリカは中立的立場で、当事国同士で解決する問題として扱っていた。しかし今回は非難する声明を出している。日本だけではなく諸外国でもあったという主旨の橋下氏発言を捨て置けなかったのか、米韓連携強化へシフトしつつあるのか、いずれにせよ広い範囲での論争になっていて、収束地点が見えない。
 いわゆる慰安婦を扱う話だから敏感に反応しているが、そもそもは1995年の村山談話に対する見解を述べたところから始まっていて、これは第二次安倍内閣で新たな談話を出そうとしていたのに直近の安倍総理はトーンダウンした物言いになっているため、自民党幹部など政治家の発言が注目されているから、橋下氏は持論を展開したのだろう。
 村山談話そのものに対する検証は、私の手に負えない。種々の主義主張を読んで考えてみても、自分なりの考えが絞れない。歴史的事実と生存者の証言、それ以上に政治的思惑の駆け引きがあって、整理するには能力が足りない。
 ただ、村山談話についての論議が出てくるのは、先の戦争と自衛隊を切り分けて合憲化、憲法改正へとつなぐ意図があるからではないか、と思っている。そう考えると、橋下氏の一連の発言は、結果的に憲法改正を軸にした勢力分布を鮮明にすることになるのでは、というのはうがちすぎだろうか。
 少なくとも橋下氏は、政治的意図を持って発言している。うっかり本音をこぼした失言ではないことは明らかだし、政治家の皆さんには真摯な論戦を期待する。参院選当選に向けて、なんて打算はしなさんな。

                       (仲)

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2013年5月11日 (土)

円安はどこまで      ~ゆうてもええかな~

 10日、企業の三月期決算が続々と発表されるなか、円安が一段と進み、1ドル101円台をつけた。ロンドンでのG7でも改めて日本の立場を説明したようだ。
 円が安くなると、輸出産業は潤い、輸入業者は痛手を受ける。生活に近いところでは、石油、食用油、小麦粉などの食料品の仕入れ価格が上がる。だから円安は困るという論調もあるが、そもそも日銀がインフレ目標を2%に設定しているのだから、物価が上がるのは必然。大幅な金融緩和でそちらに誘導し、市場はそれを材料に円売りに傾いている。輸出産業の業績好転で消費者の購買力を高め、物価上昇を受け入れられる経済基盤を作ってデフレ脱却を目指すのが政府戦略で、それには消費者の収入を上げることが必須条件。でなければ、物価高で生活苦、あるいは小売業で価格を上げられずデフレが続くか。
 円安水準は、1ドル105円が目安、110円が近づけば諸外国の介入があると見ている。好景気の米国のドル高容認限度がこのレベルではないか。ユーロ高も、あまり余裕は無い。
 ウォンはすでに容認レベルを超えていて、というより政府介入でウォン安に誘導して国内景気を支えていた韓国でウォン高による景気減速が現れている。アジア諸国にとって、アベノミクスは自国経済を苦しめる現象でしかない。日本の景気を下支えするには、アジア、米国、欧州に対する外交努力で為替相場を維持することが求められる。
 ここからの舵取りが日本の生活を左右する。経済を支える外交。トップセールスだけでは行き詰まりますぞ、総理。

                     (仲)

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2013年5月 4日 (土)

憲法改正論議      ~ゆうてもええかな~

 3日は、憲法記念日。憲法改正論が高まっているので、私見を書いてみたい。
 まず、最近の憲法改正の論点について述べる。96条、憲法改正の手続きである発議条件を、各議員の三分の二以上の賛成から二分の一以上に引き下げる案が取りざたされている。この案そのものに賛成できない。三分の二以上での発議が適切と考える。憲法の改正は立法府である国会が決定するのではない。国民の承認を得る必要がある。国民の意思で憲法を改正し、国会は憲法に則って法案を審議し議決する。自らの規範となる憲法を改正する発議なのだから、国会議員が党利党略でまとめられる賛成数では足りない。三分の二、すなわち複数の党が賛成する、あるいは選挙で両議院とも三分の二以上の議席を取って国民の信を得た党が発議するのが妥当と思う。改正したいなら、相応の賛意を集めなさい。
 そして、9条。自衛隊、自衛権を憲法で認めるかどうか。日本の安全保障に関わることで、現状がベストかは疑問だが、自衛のための武力の行使、国連指揮下での活動が、現行の9条の条文、武力の行使の放棄、国の交戦権を認めないとしていることに抵触しないか、自衛と交戦の線引きができるか、集団的自衛権をどう扱うか、議論が尽くされていない。日本という国を守る形、範囲を明確に示す前に、周辺国の状況がきな臭いから自衛隊を合憲化するというならば、賛成できない。安全保障の姿を議論してまとめ上げる努力が必要だと思う。
 日本国憲法について議論が高まることは歓迎だ。時代が移り、日本国民の権利と義務が変わるならば、憲法を改正するのは当然のことだろう。大いに議論すべし。

                     (仲)

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