« 鳥インフルエンザ    ~ゆうてもええかな~ | トップページ | NZ地震が教えてくれたこと    ~ゆうてもええかな~ »

2011年2月12日 (土)

ムバラク去りて    ~ゆうてもええかな~

 エジプトの大規模な反政府デモによって、30年の長きにわたって大統領の座にいたムバラク氏が辞任に追い込まれた。野党勢力に民衆が加わったデモ隊は。ひとまず喜びの声を上げたが、今後沈静化するかどうかは、大統領権限を委譲された軍最高評議会の対応にかかっている。スレイマン副大統領の処遇、憲法改正、選挙による新政権樹立、その後の体制移行まで、民意に沿った形で速やかに実施されなければ、またぞろ大規模デモが発生し、混乱が続くだろう。
 混乱が続くと、中東情勢に大きな波紋が生じることになる。そもそもの発端は、チュニジアの民主化運動の成功が飛び火した形だから、民衆による政権打倒の実例が重なると、他のアラブ諸国でも民衆のデモが起こる可能性は否定できない。アラブの盟主と言われたエジプトでの民主化運動だけに、周辺各国は対応に苦慮していて、イエメンなどですでに政権交代の動きが出ている。
 さらに、影響は中東地域に留まらない。エジプトは、アラブ諸国で唯一、イスラエルと和平条約を結んでいる国であり、アメリカ寄りの姿勢を示して、強権政治を黙認させてきた。そのムバラク政権が倒れ、次にイスラム寄りの勢力が政権に就くと、中東地域の安定に影響を及ぼす怖れがある。産油地域の政情不安定は、全世界が望まぬところであるが、イスラム過激派の活動が活発になるようなことがあると、欧米、特にアメリカの中東地域での影響力低下は避けられない。悪くいけば、アメリカのイラク、アフガニスタンから撤退の目算まで狂いかねない。来年大統領選挙を控えるオバマ政権は、厄介な火種を抱えたくないのだが。
 また、民主化のプロセスに敏感に反応しているのが、中国である。民主化の波が共産党支配を揺るがすことになっては困るため、中国国内ではエジプト情勢関係の情報を遮断していると聞く。北朝鮮も、言うまでもない。もし、東アジアにまで民主化の動きが飛び火したとしたら、日本はどう対応するだろう。いや、対応できるだろうか。
 さしあたって、オイルショックのような事態にならないで欲しいと願うばかりである。

                  (仲)

                   戻る

« 鳥インフルエンザ    ~ゆうてもええかな~ | トップページ | NZ地震が教えてくれたこと    ~ゆうてもええかな~ »