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2010年10月16日 (土)

円高の損得勘定    ~ゆうてもええかな~

 先週の予告通り、円高の話をしよう。GAJIN『空、あるがまま』の『円高』の日記を参照されたし。ただし、短文に詰めるので、話を単純に、かつ大胆に端折らせていただく。
 円高が悪いことばかりではないのは確かだ。輸入品を安く買える。1万ドルの商品を買うのに、1ドル90円だったら90万円払うところを、1ドル80円なら80万円で買える。現地買い付けや、海外生産の材料など、ドル支払いなら理屈は同じ。さすがに工場を買うという話になると、1ヶ月やそこいらで片付かないので、数ヶ月、数年先までの計画が必要。
 買った時点、例えば90万円の購入予算だったが、80万円で買いました、という時点では、商品在庫が増えただけ。100万円で売る予算を組んでいて、100万円で売れれば、儲けが10万円から20万円に増える。この差し引き10万円が為替差益、円高で儲かった分になる。
 円高で困るのは、輸出する場合である。販売価格90万円の商品が、1ドル90円だったら1万ドルだが、1ドル80円なら11、250ドルになってしまう。販売価格を1万ドルに抑えるなら、80万円で売らなければならない。ここが考えどころ。高くても売れるなら、90万円で売ればいい。1万ドルでしか売れないなら、売り上げが10万円減る。
 日本は、材料を輸入・加工して、製品を輸出する企業の割合が多い。日本以外の企業と競争するとき、円高になるだけで損を被るのだから、困る。そして、その損はコストダウン、従業員の給料ダウン、人員整理、下請け企業からの購入品値下げなど、といった形で補填される。すると家計が苦しくなる家庭が増える。買い控えが起きる。国内の商店の売れ行きが悪くなり、値下げをしてでも買わせようとする。値下げ競争、デフレの始まりである。
 こうなると、最初に挙げた輸入業者も、定価で売れるとは限らず、売るために値下げを考える。円高差益還元セールなど。だから、10万円あったはずのの為替差益、儲けが減る、あるいは無くなる。これは困る。
 国内消費が好調ならいいが、リーマンショック以来の不景気感が続いている状況で、デフレ傾向が続いている。そしてアメリカの国内消費が悪いから、輸出に有利なドル安を容認している。このままでは、日本国内の倒産・失業率増加が進んでしまう。為替相場に介入、金融政策、国内経済振興政策を政府・日銀が打ち出さないと、景気回復は難しい。
 書いていて、気が滅入った。経済対策が貧弱すぎるぞ、菅政権。頼むよ。

                   (仲)

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