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2009年2月27日 (金)

北朝鮮は何を発射する  ~ゆうてもええかな~

 北朝鮮の動向を巡って、緊張が高まっている。北朝鮮国内でミサイルの発射準備が進んでいると報道されれば、北朝鮮当局は、通信衛星を打ち上げるためのロケットだと言う。
 まあ、今さら北朝鮮が何を言っても、額面通りに受け取る人は少なかろう。またなんかやってるぞと、気にしなけりゃいいんじゃないの、と思いたいが、やはりそうもいかないのが国際社会というもので。
 実際、人工衛星打ち上げだったらいい、というものでもない。北朝鮮には通信衛星を打ち上げる権利もないのかと反論されるかもしれないが、今の状況下では、長距離ミサイル開発に転用できる技術の実験となりうるとみれば、軍事的意味合いを払拭できない。その技術を買おうという組織、もしくは国があるのは、ほぼ世界共通の認識で、それを良しとしない国が留めようとするのも、必然である。北朝鮮に、軍事面で力を持ってもらっては困るのだ。
 ここへ来て、韓国やアメリカなどから非難されることを承知で、ロケットと言い張っているミサイル発射準備を進める理由は何だろう。いつものパターンだと、北朝鮮としては半分本気、残り半分はエネルギーや食糧支援を引き出す交渉カード、つまりハッタリ、という感じだが、今回は発射まで行くのではないかと思う。公式にはあくまで通信衛星打ち上げと言うことにして、それも無事成功したと発表して、緊張関係を作り出す。そうした場合に、オバマ政権がどう出てくるか、様子を見たいのではなかろうか。
 6ヶ国協議の枠組みというが、ロシアはもともと興味が薄いし、日本も韓国も、北朝鮮にとっては、うるさいけど怖くない。中国は怒らせると怖いが、本気で潰しに来るほどバカじゃない。やはり、アメリカの顔色を見ているのだ。アメリカとのチャンネルをつないで、支援も安全保障も引き出したい。オバマがどう対応するか見たい、というところだろう。
 ゆめゆめ、北朝鮮の挑発に乗らぬよう。瀬戸際外交も、誰も相手をしなければ引っ込みがつかない、諸刃の剣。取り囲んでただじっと監視されるのが、一番困るのではないだろうか。
                                       (仲)

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2009年2月20日 (金)

体外受精だからではない  ~ゆうてもええかな~

 体外受精による不妊治療中の女性に、誤って別の患者の受精卵を移植した可能性があるということで、妊娠に成功し9週に入った女性に対して説明し、人工中絶をしたケースが公表された。
 これ、病院が自主的に公表したわけではなく、当の女性夫婦が慰謝料の支払いを求める訴訟を起こしたから、事情説明のための記者会見を行った。もし、提訴がなければ、病院側は公表しなかったかも知れない。また、病院側が間違いの可能性に気付かずにそのまま妊娠、出産に至っていたら、と思うと、その後の展開など考えたくもない。
 原因ははっきりしている。担当医師が、女性の受精卵を培養しているシャーレと、別の患者の受精卵を培養しているシャーレを同時に扱い、取り違えたかもしれない、ということである。これは病院も記者会見で認めた。すなわち、ヒューマンエラーである。
 一時期、医療従事者のヒューマンエラーによる医療事故で大騒ぎになったことがあった。患者を取り違えて手術したり、点滴の内容を間違えたり、除菌ミスによる院内感染があったり。
 どの仕事にも、ヒューマンエラーはついて回るし、医療現場も例に漏れない。ずいぶん前に本欄でハインリッヒの法則にも触れたことがあって、体外受精についてもヒヤリハットの事例が報告されていたようだから、重大事故が起こる可能性は指摘されていた。今回の担当医は不妊治療に長く携わっていて、直近では年間1000例の治療をこなしていたという。慣れがあったか。
 だから確率的に起こってもやむを得ない、と言ってはいけないのが、医療事故である。ヒヤリハットの芽を潰し、万全を期すべきである。人の健康や命に直結する現場であるだけに、いや、医療現場だけでなく、人の健康や命に関わる事故だけは避けなければいけないし、従事者には自覚が必要である。
 今回の医療事故は、区別が付かない二つのシャーレを同時に扱っており、取り違えが起こる素地はあった。通常はシャーレを一つずつ扱うべきところだろう。不妊治療従事者だけでなく、医療機関従事者には、今一度、己が現場に潜む事故の芽を探してみて欲しい。
                                        (仲)

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2009年2月13日 (金)

次の首相は誰だろう  ~ゆうてもええかな~

 麻生首相の言動は、見ていて飽きない。取り柄はそれだけ、かもしれない。
 郵政民営化に関する一連の発言で、支持率回復の可能性が完全に消えたと思っていい。引退表明したはずの小泉元首相まで引き出してしまったのだから、自民内部はもう、次を誰にするかが最大の関心事だろう。そして困ったことに、ポスト麻生の候補の絞り込みが終わっておらず、大あわてで準備調整中という状態のようだ。ぱっと見て、次期首相の顔が見えてこない。
 2月中旬という時期から考えて、21年度予算成立前に退陣はありえない。予算を通して麻生退陣、これはもう確定だろう。そして次期首相を立てて盛り返して総選挙へ持ち込みたいところだが、さて、選挙の顔となる人材の用意はできているのだろうか。9月には任期満了で、嫌でも衆議院選をしなきゃいけないから、麻生首相を引っぱれば引っぱるだけ自民には不利だ。
 次の首相をと自民党の面々で見渡せば、ワンポイントリリーフで立ちそうな人はいる。鳩山総務相、町村前官房長官、与謝野担当相、そして反麻生が担ぐか、小池元防衛相。ただ、誰が立って誰が引くか、分からない。石破農水相、石原幹事長代理だって目がないわけじゃない。党内が早々に割れて、ごちゃごちゃになって足の引っ張り合いをすれば、気分一新のはずの次期総裁選び、総裁選ができるかどうかわからないからこういう言い方をしたが、その行程が泥沼になると、離れた民心は帰ってこない。
 それでなくても、前回の郵政選挙で当選した小泉チルドレンたちは、逆風にさらされて次は危うい。今回の小泉発言も、小泉チルドレンへの後押しにも見える。それでも基板が弱い彼らが戦えるのか。
 だからといって、民主党が楽勝かというと、それもどうよ、という気がする。この不況下での政策実行能力は未知数で、不安はある。だが今の状況だと、総選挙後の自公連立政権維持は難しい。
 かなり高い確率で、今年は麻生退陣後、総選挙後と、首相交代が2回という年になりそうだ。なんだかなあ……。
                                      (仲)

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2009年2月 6日 (金)

かんぽの宿 再び  ~ゆうてもええかな~

 先週、本欄で、『かんぽの宿』はさっさと売りなさい、と書いた。その一週間後、ここまで変な方向に盛り上がってしまうとは思わなかった。
 日本郵政は、オリックスへの一括売却の断念も考え始めたようだが、企業同士の不動産売買契約がどうして毎日ニュースになるほどのことになるのだろう。
 表だって見得を切っているのは総務相だ。総務相が許認可権を持ち、かつ、日本郵政の株主である国の立場で物言うことは、妥当だろう。そして、経緯等の調査結果の提出を指示したのも分かる。日本郵政、もしくは前身の郵政公社時代に、不適切な取引がなかったか、調べて経営責任を問うのも良かろう。
 ただし。取引に不明な点があるから止めさせました、で済むなら、最初から売りになど出さない。黒字を出す宿もあろうが、差し引きで赤字だから、売ろうとしたのだ。その赤字の補填は誰がする。日本郵政が黒字部門から補填するのか。郵便か、保険か。いずれにしても、迷惑を被るのは、利用者や加入者である国民だ。売るなというなら、黒字経営化案を出させるとか、料金を値上げするとか、企業らしく利益確保体質に切り替わるよう促すのが、株主の役目ではないか。
 また、施設の取得費に比べてオリックスへの譲渡額が安すぎると騒ぐお方に申し上げる。どこの誰が、中古の建物を新品の価格で買うものか。年数を経れば、不動産の価値は目減りする。簿価で比較するなら分かるが、取得費と売価を比べるのはおかしい。地価も、いつの段階と比較しているのか知らないが、大都市圏以外の地価は低下したままだ。それに、路線価と違って、土地の価格は売買するもの同士が決めた価格である。取引だから、それ以上で買ってくれるところがなければ、その価格が妥当なのだ。
 さらに、これを国の責任として不正追及する、つまり政治問題化する動きがあることである。私がいうのも何だが、他にやることがあるだろう。首相を追い込む算段を考えているようじゃ、日本の景気は回復しないね。党首クラスが不況対策を後回しにして論議する案件があるとは思えないのだが、私の感覚が変なのかな。
                                       (仲)

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