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2008年5月30日 (金)

食い物が足りねえ……コメは?  ~ゆうてもええかな~

 バターが品薄になって、いまだに改善されるめどが立っていないが、それどころかその原料である生乳の製産自体が追いついておらず、牛乳の出荷量もこの先落ち込みそうだという。
 どうやら、北海道だけは供給が追いつくようだが、生乳は生ものだから、北海道で絞った生乳を大阪に持ってくるわけにはいかない。東京だけは、大消費地であるが故に、北海道から牛乳を直送するシステムを作り上げているが、今までどおりの量の牛乳を出していると、バターやチーズを作る分がますます逼迫する。
 足りないからといって、すぐ増産できない。当然ながら、乳牛をどこかから買ってくるわけにはいかないから、子牛が育つのを待つしかない。
 深刻なのはここからで、飼料であるトウモロコシの高騰で、酪農家の経営が圧迫されている。子牛が育つのを待たず、見切りを付けて廃業する酪農家が出始めている。そうしたらますます、生乳生産の地域バランスが崩れ、需要と供給が噛み合わず、さらに品薄感が出てくる。
 日本人でさえ困っている。トウモロコシを主食にしている南米やアフリカでは、ダイレクトに食糧難の影響が出る。小麦も供給が足りない。全世界の穀物が足りない。コメも例外ではなく、輸出国であるタイでも、輸出できる量が減少している。そこへ、ミャンマーのサイクロン。穀倉地帯を直撃した災害のせいで、コメの品薄感がさらに増している。
 ただし、例外がある。日本にあるコメである。ウルグアイラウンドでコメの関税撤廃拒否をし、一定量のコメの輸入を受け入れた。以来、タイなどからコメを輸入し続けているが、市場へ出回らず、備蓄米として倉庫に眠っている。これが世界から批判を浴びている。コメの供給が不足しているのに、倉庫に積んでおくとは何事か、と。
 コメの国際価格が上がっている今、あえて高い関税をかけて国内の農家を守るより、日本米を増産して国際市場に打って出る、ということはできないだろうか。需要は確実にあるはずだから。
                                    (仲)

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2008年5月23日 (金)

北京は無傷でも  ~ゆうてもええかな~

 四川大地震は、死者が5万人を超える未曾有の大惨事となった。「死者5万人を越えた」という事実も衝撃的だが、それ以上に「死者5万人を越えたことを中国政府が認めた」ところに、現政府の苦悩が見えるように思う。北京オリンピック開会まで100日を切った、このタイミングでの大災害である。従来の中国政府なら、災害など詳細を公表せず、笑顔と歓声で北京オリンピックを盛り上げ、続く上海万博をも含めて、大国としての実力を前面に出していたはずだ。
 しかし。災害の惨状は世界に配信され、援助や人的支援の受け入れを公的に認めた。中国政府単独ではにっちもさっちもいかないほど、被害は甚大だった。情報統制などできるわけもなく、政府首脳が陣頭指揮で鼓舞する姿を見せたが、がれきの山と、家族を亡くした方の嘆きに包まれ、埋没してしまった。
 問題は、今後のことである。北京五輪を前にして、選手団や関係者、観戦者の受け入れ準備をしなければならないが、がれきの山をそのままにできない。国家挙げての祭典だけに人と金を集めるわけにいかなくなってしまった。聖火リレーもチョモランマに登っている場合ではない。
 中国は大国である。しかし、経済基盤となると、高い成長率を誇っているが、実力以上の成長、即ちバブル的要素を含んでいると見るのが一般的だ。北京五輪が予定通りの収益を上げられない場合、四川復興の費用と共に成長の足を引っぱり、物価はインフレに振れて、生活に困る人たちが増える可能性が高くなる。購買力が低下すれば、経済は停滞するだろう。四川には外資の工場も多く進出している。これらの操業が落ちたとしたら、当面閉鎖、もしくは東南アジアへのシフトの後押しになろう。
 中国人民はしたたかで、政府が頼りないと見るや、団結して反政府運動を起こす。舵取りで乗り切って、国際協調を図るか、第二の天安門事件となる弾圧で、北京五輪で得た国際的地位を失うか。地震被害の全貌が見え始めた今、中国政府の対応に、世界の目が集まっている。
 ミャンマーだって、政権が傾きかねない災害なんだけど。扱いは小さいね。
                                    (仲)

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2008年5月16日 (金)

サイクロンやら地震やら  ~ゆうてもええかな~

 天災というのは、得てして人間の都合の悪い時を見計らったかのようにやってくる。まずは被災者の方々にお見舞い申し上げる。
 ミャンマーを襲ったサイクロンは、軍事政権が制定に躍起になっていた新憲法の国民投票の一週間前だった。このタイミングが絶妙で、軍事政権にとっては不運というところか。もっと前なら、被災地や被災者も多少落ち着いたところで、さあ投票、となっただろうし、投票日の前日前々日なら、投票を延期することに躊躇する人はいなかっただろう。
 一週間前の襲来で、軍事政権は考えたに違いない。人道支援をする政権であるということをアピールするか、国民の信を問わず、法的根拠無しに独裁を続ける軍事政権が欲していた新憲法の制定(即ち軍事政権の正当化)を優先するか。結果的に、国際的な批判を浴びつつも新憲法の国民投票を強行した。
 ミャンマーは、物資の支援は受け付けているが、人的支援は受け入れていない。国民投票直後に国連や欧米諸国から人が入って、国民の不満を国外に配信されるのを嫌ってのことだ。しかし、サイクロンのせいで注目を浴びたのは事実で、国民が大打撃を受けたのも事実だから、これから疫病や、米の生産量半減による食糧不足にどう対処するか。恐怖政治は国民の怒りが我慢を越えたときに瓦解するのは、歴史的に多々見られることである。
 サイクロンのニュースを吹き飛ばす勢いで入ってきたのが、四川大地震。中国にとって、チベット問題と五輪、聖火リレーが微妙に絡んだ地域での大災害で、極力外国メディアを入れたくないところだけに、頭の痛いことだろう。
 中国も当初は人的支援を断っていたが、結局、日本の救援隊を受け入れた。このあたりしたたかな計算がある。欧米ではなく、日本を一番に選んだのは、災害に対応する技術があって、国際的協調を前面に出せて、かつ、日本が何を見てどういう情報を発信しても欧米より与しやすいと思われたのだろう。利用できる駒は利用する。中国共産党流の政権維持施策である。
 人道支援は大いにするべきだ。同時に、言うべきことははっきり言わないと、利用されるだけの都合のいい隣国としか認識されませんぞ。
                                    (仲)

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2008年5月 9日 (金)

今年も儲かりまっか  ~ゆうてもええかな~

 今週末は、3月期決算の集中発表日となった。自動車、機械に化学などのメーカーは、利益を減らしたところが多い。昨年から続く原油高、サブプライムローンに端を発した株安の含み損、円高による為替差損が足を引っぱっている。売上高は堅調で、配当が据え置きや増配が多いところを見ると、日本経済はどうにか乗り切った、らしい。
 しかし、これは昨年の結果。昨年4月からの、緩やかに経済が成長していると言われていたころに稼いだ分も含まれている。問題は、済んだことではなく、今である。
 今年度のスタートはどうだろう。原油高は天井を知らず、それに伴う全般的な原料高が続いている。燃料や電気も上がっているから、工場を稼働させるコストがかさむ。人件費は抑えられたとしても、製造原価を抑えようにも、切りつめられる要因が見つからない。
 さらに。設備メーカーの状況を見ると、どうやら6月まで、即ち第一四半期は、設備投資を見直したり後送りするような動きが顕著になっていて、株価同様、様子見の停滞状態になっている。
 間違いなく、景況は停滞している。インフレに振れているのに収入が増えず、そこへ、食品を含む全般の値上がりが、消費者の購買意欲を削いでいる。オリンピックイヤーで、地デジへの切り換えを国が旗振りをしているというのに、電機各社は苦戦を強いられている。輸入業者は喜んでいるだろうが、もろ手をあげて、とはいかないはずだ。何しろ、輸送業も御多分に漏れずコスト高で苦しんでいる。国内での流通に、円高も円安もない。
 おそらく、景況が浮上する兆しが見えるとすれば、7月、梅雨が明けたころではないだろうか。コスト高が上げ止まる気配は見えないが、基本的に景気が減速し続ける場面ではない。今しばらく、数ヶ月様子を見て力を蓄え、その後は横ばいか、非常に緩やかながらも回復に向かうだろう。サブプライムローンなど、悪い材料が片付いた、そのころに。
 年末のボーナスは期待していいのではないか。楽観的過ぎかな。
                                   (仲)

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2008年5月 2日 (金)

問題ありすぎる値上げ  ~ゆうてもええかな~

 ガソリンが値上がりした。暫定税率が復活しただけなら、25円強の値上げだが、原油高に配送コストアップを含めて、都市部で28円から30円以上、山間部や離島などはもっと上がっていることだろう。
 25円の税金がどのように使われているか、必要な道路を造っているのか、誰かの楽しみに消えるのか、そこがはっきり分からないから大変大きな問題だし、首相が言うとおり一般財源化するのも、車を使う人から徴収した税を市町村が決めた用途に使われるところに矛盾が生じるから、それはそれで問題だが、これは人が決めたことだから、人が修正すればいい。考え方でどうにかなりそうだ。
 しかし、今月に入って値上げしたものは、ガソリンだけではない。特に注目すべきは、小麦と、バターなどの乳製品。値上がりだけでなく、品薄感も出て、バターなどは出荷が追いつかない状態になっている。
 これは、大きな問題を孕んでいる。原因を遡れば、原油高にすべて行き着いてしまう。原油が高ければ、代替品であるバイオエタノールの消費が増える。この原料は、サトウキビやトウモロコシ。この欄で何度も言ったが、燃料を作りたいがために、小麦畑をトウモロコシ畑に替えたから、小麦の供給も落ちるし、トウモロコシを食って育つ乳牛にもよけいなコストがかかる。食い物を燃料にするなどもってのほかと思っているのだが、世間は代替燃料の方がありがたいらしく、穀物全体が品薄になる。東南アジアでも米不足が深刻化していて、オイルショックどころではない、食生活の危機が迫っている。
 原油高は、まだ天井が見えない。このまま夏を迎えると、電力需要が増加して、電気代が家計を圧迫する。で、給料は上がらない。
 規模が大きすぎて、誰に文句を言えばいいのか分からないが、とりあえず言う。子供のころ、父母祖父母から聞いた教えである。食い物を粗末に扱うと、バチが当たるぞ。
                                      (仲)

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