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2007年6月29日 (金)

ふるさとにも納税  ~ゆうてもええかな~

 やや旧聞に属するが、先週『骨太の方針2007』が閣議決定された。昨年より、歳出削減がトーンダウンする一方、選挙の関係もあって消費税増税に触れることができず、目眩ましのためにひねり出した、いわゆる「ふるさと納税」を盛り込んで、格差是正を盛り込んでいる、つもりである。
 窮余の一策で、与党はけっこういい案だと思っているようだが、本気でそう思っているなら、目を覚ませと言いたい。
 ふるさとへの納税へ回せるのは、住民税の10%である。地方からすればありがたい財源なのかもしれないが、逆もまた真なり。転勤など、何らかの理由で地方に転勤している人もいるわけだから、親兄弟が住む都市部に納税したいというケースもあるわけで、いったいどれくらいの規模の住民税が移動するのか、シミュレーションしてみるといい。私が払う住民税は毎月約二万円、10%で2千円。年間で2万4千円。一万人集めて、2億4千万円になる。わざわざ手続きをして、ふるさとに納税する人が、都道府県あたり一万人もいるかね。逆に、その自治体からふるさとに納税する人もいるかもしれないから、その分を引いてみなさい。自治体の歳入としてははなはだ不安定で、かつ、手間のわりに実利が薄い制度だというのがよく分かる。
 そもそも、地域格差の是正の資金を、自治体の税収からかすめ取るというところが気にくわない。取られた自治体はどうなる。その分、住民サービスがおろそかになって、赤字転落、第二の夕張が出てきてしまったらどうする。国が責任もって再生支援をするのか。どう考えても、国が歳出を抑えるためにひねり出した、はた迷惑な税制としか思えない。
 デフレ脱却のための低金利政策の長期化による円安のための輸入品価格の高騰、中小企業保護のための法人税減税の維持や税制の不備が招いた実感無き経済成長と歳入不足。足もとが固まってないのに、選挙対策で抜本的な税源確保政策を取らない政府に、財政再建はできない。断言する。参院選後、消費税率引き上げで政局は混乱する。やることが見えてるよ。
                            (仲)

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2007年6月22日 (金)

ミンチでピンチ  ~ゆうてもええかな~

 国会会期延長が決まり、自動的に参議院選挙の投票日がずれ込んだところから、実質、選挙戦に入ったと言っていいだろう。法案のゴリ押し成立が難しくなったら会期延長。これは安倍政権の失点だろうと思うし、その他いろいろ書きたいことはあるが、もっと瀬戸際に立っているお方の話をしよう。
 北海道の食品加工卸会社の牛ミンチ偽装問題で、社長が豚肉の混入を7年以上前から指示していた事を認めた。記者会見で見る限り、そこら辺の中小企業にいそうな創業社長といった風情の社長で、悪気があるわけでもなく、前々からやっていることで、原料の水増しなんてどこでもやってる事じゃないの、なんでうちだけこんな大事になるの、と言いたげな表情で、さほど罪悪感を感じていないように見える。事実、似たような事例は、日本中探せばボロボロ出てくるだろう。内部告発で発覚したのだから、内心、世の中を恨んでいるように見える。
 でも、思い出してもらいたい。雪印、不二家。表沙汰になったら、自力で回復できないダメージを負った。今回のケースも、卸先は加ト吉、生協、味の素、旭松が、偽装ミンチ肉使用商品の自主回収広告を出し、JTフーズも自主回収を決めた。まだ出てくるかも知れないが、とりあえずこれだけの企業が、損害賠償を求めてきたらどうなるか。先行きは火を見るより明らかである。
 ご当人をこれ以上責めるのは酷というものだから、今後の成りゆきに任せるが、私はそれより、これだけのニュースを見てもまだ知らん振りしている企業が、きっとあるだろうということが怖い。知らないうちに、何を食べさせられているか、分かったものじゃない。まだこっそり偽装をしている企業があったら、今すぐ止めなさい。消費者が商品の安全を重視する傾向が強まった以上、コスト削減より、お金で買えない『信頼』の方が、よほど大きな企業の財産になるのだから。
                            (仲)

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2007年6月15日 (金)

改革の前にすること  ~ゆうてもええかな~

 骨太の方針だか、美しい国造りだか、なんだか中身が分からない言葉を使って改革を推進するというのが、安倍内閣の方針だったはずだ。が、ここのところ、支持率の急落であわてているようで、国会の運営がスムーズに行かない。ここで言うスムーズな国会運営とは、与党の出した法案を粛々と成立させる事であるから、どっちがよいかは、あえて言わない。
 首相がサミットへ行っている間、世論の関心事は、国会から年金に移った。自分が払った金のことになると、世論は敏感になる。社会保険庁は、法律と労使協定に縛られ、自由に動けない。年金は申請支給が原則だから、申請しなきゃ社会保険庁は動けない。社保庁ができることは、年金支払い履歴を確認しに来るよう呼びかけることと、平成9年から導入した基礎年金番号のPRくらいであろう。
 だから年金問題か改革をするのだ、と、参議院で審議に入っているが、その前にやることがあるだろう。今の未払い分の問題を照合して明確にして、不明残金がゼロになるまで徹底的に調査しなさい。ここでシステムを変えて政府から切り離したら、その時点でまた、移行時の漏れが出て、将来の禍根につながるから。
 公務員改革、教育改革、税制改革など、すべて、改革すればよくなると思ったら大間違いで、今の不具合を是正せずに新システムに移行すれば、必ずそこに傷や利害関係が発生する。まず、今のシステムが機能しているかどうかを検証すること。検証の結果、問題が出れば、まずそれを正すこと。改革する前に、地道な努力をすることが必要である。問題を残したまま改革しても、笛吹けど踊らずで、改革のメリットが問題点に吸収されてしまう。
 昨年度の歳入は、いざなぎ越えの成長にもかかわらず、税収が伸びずに予算未達だった。経済は指数以上に、不況感がただよっている。実質的に産業が成長しての好景気ではなく、リストラなどの経営改善努力によるものだから、一部を除いて、売上が伸びているわけでなく、税収の伸びも低かった。政治の屋台骨である歳入がぐらついているのを放っておいて、改革などに血道を上げている場合ではないと思うが、いかが。
                             (仲)

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2007年6月 8日 (金)

安全はどこで買う  ~ゆうてもええかな~

 ここのところ、中国製品に混入された毒物が問題になっている。ペットフード、歯磨き。指摘したの欧州であるのはともかく、アメリカからも指摘があったところが、やや皮肉ではある。アメリカだって、太平洋の船便で送るために、害虫よけの農薬をたっぷり塗ったレモンやオレンジを輸出している。毒性が低いというものの、本国内にはそんなに防腐剤や農薬入りの農作物を流通させてはいまい。自分が売るための都合でものを考えているところ、根っこの思想は中国とアメリカ、実は似ているのではないかと思う。
 中国も黙ってはいないようだが、一方的に否定する愚は犯していない。北京オリンピックに向けて、中国は安全で快適だから、ぜひとも世界各国から来て欲しい。国威発揚PRと経済効果を狙ってオリンピックを開くのだから、少なくともそれまでは、我が国の道を行く、という姿勢はみせられない。国を挙げて、来訪者を迎えなければならないから、毒物問題などもってのほかである。
 日本にいると、とりあえず食い物は安全っぽいようだが、ここのところ連日、キッコーマンの謝罪広告が新聞に載る。化粧品向けに提供した原料に、鉛が入っていたという。今すぐどうこうなるほどの毒性はないが、蓄積性があるため、鉛も、警戒すべき物質である。
 完全に安全な物を買おうとしたら、自力で選別するしかないが、そのための情報がどこまで開示されているか疑問である。不二家だって、何も毒入りの菓子を作っていたわけではない。きちんと品質を管理するシステムがあって、賞味期限切れの材料は使わないことになっていたのだが、決まりがあっても人間がそれを守らなければ、意味がない。ISOなどの認証を受けていても、一人がずぼらをすれば、安全は損なわれてしまうのである。
 徹底的に不安を排除すると、自給自足の生活になってしまうのだが。そこまでは無理としても、買い手の我々も、自分の五感を頼りに自衛するしかないのかも知れない。嫌な世の中である。
                              (仲)

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2007年6月 1日 (金)

年金、ねえ  ~ゆうてもええかな~

 いわゆる年金法案が、衆議院を通過した。是が非でも今国会内で成立させたいらしいが、5000万件に上った受給漏れ年金の処理はどうなったのだろうか。過去にさかのぼって、社会保険庁が確認でき、特例を受けた数は、25万人だそうだ。では残りの約4975万件はどうなるのだろう。
 年金加入が任意だった時代なら、ある程度加入者に責任を求めてもおかしくはない。しかし、現在は20歳以上の成人は強制加入である。加入を強制しているのなら、その履歴管理は、政府の責任と考えるのが妥当だろう。年金は積み立てではない。加入者からの納付金を、受給者に分配している。つまり、加入者側は、納付金の積算量と受給金額になんら関連性はなく、老後のための社会保障というにはあまりにもリスクが大きい。システムが組み上がっていても、割の合わない保障制度なのである。なのに、社会保険庁がずさんな管理をしているていたらくで、年金問題の深刻度を増している。
 今の収支バランスに、受給漏れ分を考慮してみたらどうなるだろう。今回の特別受給、そして衆議院を通過した時効救済特措法、つまり5年以上さかのぼった未受給分は支払い時効が発生して受給しなくてもよいことになっているのを、もっとさかのぼっても、証拠が残っていれば支払うという特別処置法案が通ったら、当てにしていた財源のうち、いくらかは切り崩すことになるだろう。現在分かっているだけで950億円がその対象になるというのだが。特別財源を充てないと、年金システム自体に無理が生じる。国営であれ、非政府機関であれ、同じこと。無から有は産まれない。財源無くして、受給バランスが保てるわけがない。
 そのあたりのところが明確に論議されないまま、強行採決といっていいだろう、政治日程ありきで法案を通した。
 参議院選に向けて、争点がばらけてきた気がする。重要法案がありすぎる。そこへ、現役閣僚の自殺。阿倍丸も、小沢号も、その他の船も、嵐に耐えきれずに船体がきしみ、沈んだ者が負け、という図式に見える。年金をコントロールできないくせに突き進む政府、それを止められない野党。どっちもどっち。嵐が止むのを待つ日和見政治家には、投票したくないものだ。
                             (仲)

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