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2007年5月25日 (金)

高校スポーツ規制再び  ~ゆうてもええかな~

 高校野球界に特待生制度問題で関係者を右往左往させたきっかけとなった、専大北上高校野球部の、高野連再加盟が決定した。これ自体は悪くないと思っている。巨額の裏金が動いたことはもってのほかだが、それは西武球団と関係した大人達が処分を受ければいいことである。高校で不祥事があったからと言って、現役の高校生が全国大会への夢を断っていいはずがない。たとえ、高野連、さらにはその大会主催の朝日新聞社の意向が働いた結果であったとしても、である。三年生は、今年が最後のチャンスなのだ。思う存分、野球に打ち込めばいい。高野連の思惑とか、思いこみにも似た独善的な振る舞いで、甲子園への道を断たれたり、退部や退学者まで出てくるようだと、生徒の才能の芽を大人が摘み取るという最悪の図式になる。教育の場で、伸びようとする才能を断っていいわけがない。まあ、その才能を使って、甲子園という場で全国へ校名をアピールし、受験者を増やそうという姑息な学校側の思惑も、どうかと思うが。
 で、今度は陸上である。高校駅伝の第一区、最長距離の区間への、外国人留学生の起用を認めないことが決まった。なぜか。身体能力に優れた外国人留学生が、第一区で日本人選手に大差をつけて独走するから、レースが面白くない、というのが理由だそうだ。何をかいわんや、である。
 そもそも高体連は、全競技で、外国人留学生のエントリーは参加者の約二十%程度以下、と決めていて、高校駅伝は男子7人、女子5人のリレーだから、外国人留学生は一人だけ参加できる。逆に言えば、一人しか参加できない。駅伝は一人の力がずば抜けているから優勝できるというものではなく、区間によって短距離長距離、上り下りそれぞれ得意な選手を配置する作戦の妙も見所の一つで、先行するチームを後ろから徐々に追いつめるのも、後半が盛り上がって大変よろしい。外部からの意見で決めることではなく、主役は高校生であることを忘れて欲しくない。高体連が接戦を演出する必要はない。どうせNHKが放送するから、視聴率など気にするな。
                            (仲)

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2007年5月18日 (金)

景気拡大だから労災  ~ゆうてもええかな~

 以前、肥大化してクビが回らなくなった日産自動車で、ゴーン氏がやってきて辣腕を振るい、見事に再生させた。しかし今、ゴーン氏を拝み奉る御仁は少なかろう。ニッサンは、トヨタに大きく引き離されてしまった。要らないものを切り捨てて、利益が見込める物を残したことで、マイナス要因はつぶせたが、新車開発が大幅に遅れ、売上を落としている。将来の利益のための金まで削って、目先の業績を優先したのだから、当然と言えば当然だ。
 厚労省の発表によると、昨年はストレスによる精神障害での労災認定が、前年の1.6倍に増え、過去最多の205人になった、と発表した。この理由、ゴーン方式、またはそれに近い考え方での企業業績の改善にあるようだ。
 不景気の時、まず削られるのは人件費である。売れないのだから、安く売りたい。仕入れ値の値下げも、限界がある。あとは、薄利多売に走るか、経営規模を絞って少数精鋭で切り込むか、になるが、どちらにせよ、人件費の削減は必須である。人の数を減らし、安い賃金の人を効率よく働かせる。そこで世間に広がったのが、成果主義の賃金体系であったり、サービス残業を促す無言の圧力であろう。
 今までは、精神障害患者は、40代50代の中間管理職が多かった。今は、30代が最高である。これは、給料が安くてそこそこ使える世代を、とことんこき使ったあげく、本人がストレスに耐えかねて、うつ病になどの精神障害になるケースが増えている、ということだろう。かく言う私も、30代に、本来課長以上の職位の人が就くはずのポストにヒラで就かされてしまい、頑張りすぎたあげくに、パニック障害を発症して、休職せざるを得なくなった。
 だから、経験者として、申し上げる。人間、無理をさせてはいけないのである。丁重に取り扱う必要はないが、特定の人に仕事も責任もおっかぶせてはいけない。行き過ぎたコスト削減は、機械で言う『遊び』の部分が無くなる。何もかも『遊び』が無く直結だったら、機械も壊れやすくなるだろう。道理は同じである。
 我が身を犠牲にした景気拡大など、ありがたいはずがない。経営者よ、政治家よ、そこを勘違いするな。
                            (仲)

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2007年5月11日 (金)

2兆円ですって  ~ゆうてもええかな~

 3月期の決算報告が、続々と新聞に出てきた。ちょうど今ごろがピークだろう。
 中でも目を引いたのが、9日に発表になったトヨタ自動車の連結決算で、営業利益が2兆円越えたことだろう。
 企業によって明暗が分かれた07年3月期だが、トヨタがこれだけの利益を上げた背景には、海外展開がある。欧米への設備投資による現地生産、そこへ原油高、ガソリン高騰が追い風になって、燃費のいい小型車、ハイブリッドカーへの乗り換えが進み、海外での販売が大幅に伸びた。ビッグ3の一角、GMをも抜こうかという売上高をほこり、非常に好調なように見える。
 しかし、足もとがやや危ないという指摘もある。まず、国内の販売台数が減っていること。トヨタ関係の企業で、国内での設備投資を控えているところもあるという話を聞く。トヨタ車は、『カンバン方式』で部品在庫を徹底的に絞った、高利益率体質を確保していた面があるが、海外の現地生産拠点でのコストは高く、営業利益率は9%に落ちる状況で、もろ手をあげてバンザイというわけにはいかない。
 日銀では、国内景気は来年に向かって緩やかに上昇するだろうという見通しを出していて、確かに物価指数の上昇や、雇用状況の好転といった、景気を押し上げる要因は見えるが、勝ち組と負け組の賃金格差は大きく、設備投資意欲も落ちていて、家電製品など一部の商品では在庫を抱えて生産調整に入る局面も、一方ではある。コストの安いアジア諸国の製品に押され、在庫が捌けない状況があり、コスト意識がどこまで社内に浸透するか、いかに利益率を上げるか、といったところが、今後、企業が生き残るために必要なことである。
 売れればいいってもんじゃない。内容を吟味して、2年先、3年先も利益が出せる体質になっているかどうか、真の企業の力が問われる時代に入っている。どちら様も、ご用心遊ばせ。これから『民営化』という、非効率的利益度外視体質の会社が、景気の足を引っぱるかもしれないのだから。
                            (仲)

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2007年5月 5日 (土)

温室効果ガス削減の次は  ~ゆうてもええかな~

 IPCC「気候変動に関する政府間パネル」の作業部会が、報告書をまとめた。第一部会が「地球温暖化は人間が原因である可能性」に言及し、第二部会では「気温が3℃上昇したら全地域で悪影響の可能性」と設定した。それを受けた第三部会で「気温上昇を2℃に抑えるため」のコストとGDPへの影響を数字で算定した。
 まず、環境における基本スタンスを確認しておくと、EUが環境問題に積極的で、米は産業優先、日本はお上が積極的だが企業レベルでは遅れていて、中国・インドは京都議定書では対象外。しかし産業発展めざましい中印も、京都議定書以後の枠組みに組み込まれるのは必定である。
 EUが環境問題に積極的なのは、それぞれの国が地続きで、国境をまたいでドナウ川などの大河がゆったり流れ、風も国境などお構いなしだ。だから、隣の国が汚れると、自国にも影響する。だから隣近所で決め事をして、環境を守ろうとする。町内会で一斉清掃をしましょう、というのに似ている。
 日本は、自国への影響もさることながら、EUの決め事を守らないと、EUに輸出できない。だから、グローバルな取り組みは苦手だが、輸出先の決め事はきちんと守る。RoHS指令がいい例だろう。
 アメリカと中国のスタンスは似ている。国土が広く、隣近所のことなど気にせず、自国の産業成長を優先させたい。ご近所付き合いより、自分が強く、トップでいることに血道を上げている。中国のごく一部の地域の名誉のために言っておくが、このスタンスは中国共産党の方針である。手段を選ばず、あらゆる分野で技術などを自国に取り入れている。ここに、コストがかかる環境対策技術は含まれない。
 全地球的取り組みがなければ、IPCC提示の数値は達成できず、温暖化は進むだろう。今世紀半ばには、温室効果ガスを減らす有効な手段として、原子力が見直され、EUでは廃絶に向かっていた原子力発電が再び注目され、今度は放射性廃棄物の増加が問題になるに違いない。
 さて、日本はどうする。核廃棄物の海外での処理は、自国で手一杯で拒否される可能性がある。風力発電も効率が悪いし、EUからの輸入品である風車が、腐食されて倒れる事例が相次いでいる。先を見越して、対策が必要ですぞ。
                              (仲)

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