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2007年4月13日 (金)

中国から来るもの  ~ゆうてもええかな~

 中国の温家宝首相が日本を公式訪問し、首脳会談や国会演説など、精力的にスケジュールをこなした。ここ数年厳しかった日中関係がやわらいでいる印象を受ける。そのように印象づけるために来ているのだから、当然だが。
 共産主義国家のなかでの経済成長を遂げた中国としては、この伸びを下支えするべく、鉄鋼やアルミを始めとする金属等の素材、建設機械や技術、様々なインフラの整備とソフトの充実が必須となる。エネルギーは国内でおおかたまかなえるが、まだ石炭も多く、効率は良くないし、重油の煤煙も加わって、たちまち環境問題、それ以前に公害問題を抱え込むことになる。空気中の粉塵は東京の三倍程度あると言われていて、これが中国だけでなく、偏西風の風下に当たる朝鮮半島や日本にも影響するという見方がある。偏西風に乗って来るのは、黄砂だけではない。
 環境問題を、指をくわえてみているわけにはいかない。温室ガス排出なんていうのは、中国にとってはどうでもいいことで、それよりも大事なのは、EUが定めているRoHS指令での水銀や鉛などといった、環境負荷物質使用の原則禁止を盛り込んだ欧州基準や条約である。中国版RoHS指令とも言われている、自国の環境負荷物質規制に乗り出しているのは、中国がEU市場へ乗り込んで輸出拡大するために必要なステップだからで、このまま経済成長を続けるためには、世界市場に設定されている基準をクリアしなければならない。特にEUは、環境汚染物質に関する意識が高い。多くの国が地続きであること、河川の汚染が下流の国に影響を与えることから、事細かに物質の使用を制限している。制限基準以上の物質を使用した商品は、EUに輸出できない。日本は、自社基準をオーバースペック気味に設定して市場の信頼を得るように動くが、中国もEU市場は無視できない。
 技術力の勝負となると、中国はまだ成長途上で、日本はEU基準をクリアする技術を持っている。日本企業の進出は大歓迎、技術を我が物にしたら、日系企業に用はない。中国から来る誘いの手は、慎重に吟味すべし。コストダウン狙いの進出だと、不要になったら捨てられますぞ。
                                (仲)

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